時々、さんざめく

とるに足りないニワカ趣味話(旅行、美術、酒etc)

散歩(おまけ記事)

morina0321-2.hatenablog.com
morina0321-2.hatenablog.com
こちらの続き、というか。この後、アーティゾン美術館から1駅ほど歩いてみた。15分から20分ぐらいで楽にたどり着ける。意外と土日の八重洲付近は人がいないし。

www.instagram.com
日比谷しまね館に行ってきた。
実は島根のアンテナショップ(というかアンテナショップに付属したご飯どころ)は、移転前に訪れたことがある。日本橋にあったんだよね。
morina0321-2.hatenablog.com
確かこの時のお昼ご飯(写真がないのは最初に混ぜなきゃいけない料理で、写真を撮る暇がなかった)。
で、その後のいつかに歩いた時に閉店のお知らせがあったのに気付いて、実はそれは閉店じゃなくて日比谷に移転だった、という。まあ、教えてくれたのは某ドラムの方なんですが(ぼそ)
というわけで、運動も兼ねて行ってみた。それでお菓子食べてたら意味がないという話は置いといて(あ)
ちなみにお菓子とお抹茶はイベント。
www.shimanekan.jp

食べただけじゃなくて、ちゃんとお買い物もしたよ。
右田本店「宗味」大吟醸生酒、癖がなくて美味しかったなあ。ええ買い物は酒ですが何か。

石橋財団コレクション選 特集コーナー展示 青木繁、坂本繁二郎、古賀春江とその時代 久留米をめぐる画家たち@アーティゾン美術館

www.artizon.museum

こう書かれているけれど、「石橋財団コレクション選」は常設展のようなもので、プラス特集展示。
アーティゾン美術館は4階から6階が展示スペースだけど、この展示会は4階。5階と6回は特別展。そちらについては前のレポートを。
morina0321-2.hatenablog.com
ちなみに特別展のチケットで拝見できるが、「石橋財団コレクション選」だけでもチケットは購入できるみたい。


最初は20世紀初頭ぐらいの「そういう」絵が多い。まあ、「琳派印象派」展に印象派を出しているのもあり。
書き手はそのような絵に馴染みはないけれど、ピカソ「腕を組んですわるサルタンバンク」は気になった。ピカソの「バラ色の時代」(「サーカスの時代」)の絵。個人的にこの時代のピカソが好きなんだろうね。


で、最初の部屋の一角に、何やら暗い通路が。
入ってみたら、その先には古代のガラス製品が!アーティゾン美術館はこういうものも収集してたけれど、個人的にはとてもツボ。あまり人が入ってこなかったのもあって堪能。


次のコーナーは「アボリジナル・アート」。
オーストラリアの先住民・アボリジニの絵。個人的に馴染みが薄かった。原始からある絵なのだろうけど、現代アートが好きな方は普通に馴染みそうな気もする。
エミリー・カーメ・イングワリィ(Wikipediaだと「ウングワレー」)「無題」は、絵というより民族の布地でこういう柄ありそうな感じで結構好き。
ドロシー・ナパンガーディ「ミナミナの塩」はアボリジニの女性が砂漠を歩く「足跡」なのだけど、宇宙に点在する星のようにも見えて、これも結構好きだなあ。


4階の丁度真ん中にある、5階との吹き抜けの部屋になっている部分は、現代アート
これはもう感覚で見るしかないのだけれど、アンス・アルトゥング「T 1989-H35」、ザオ・ウーキー「07.06.85」、ジョルジュ・マチュー「10番街」辺りは気になったかな。


その先は日本人の洋画。
山下新太郎「供物」はルノワール風な洋画。モデル、奥様なのね。
黒田清輝「針仕事」、以前も拝見した藤島武二「黒扇」、岡田三郎助「婦人像」等、美しい女性の肖像画が多くて眼福。
後は結構お洒落だなと思った佐伯祐三「コルドヌリ(靴屋)」もなかなか。
で、次の特集展示に続く坂本繁二郎「牛」。
morina0321-2.hatenablog.com
前週、東京国立近代美術館で拝見した「水より上がる馬」もそうだけど、不思議に幻想的なんだよねえ…。「牛」は画面全体が暗いけど。


で、特集コーナー展示「青木繁坂本繁二郎古賀春江とその時代 久留米をめぐる画家たち」。
以前も拝見した青木繁「わだつみのいろこの宮」が入り口にあったけれど、青木繁はこちらと、やはり以前拝見した「海景(布良の海)」と、スケッチ「車中風景」が良かった感じかな。
個人的には坂本繁二郎の妙な幻想的な画風が好き。「幽光」「帽子を持てる女」「放牧三馬」。
で、もう一つ気になったのは高島野十郎。…その時はただ絵が気になってたんだけど、そうだ、「蝋燭」の。「美の巨人たち」で取り上げられてたなあ。今回は「ベニスの昼」。「蝋燭」みたいな感じではないけど(だから確認して思い出した)綺麗な風景画だったなあ。


結構楽しんじゃった。


おまけの記事が続く。

琳派と印象派 東西都市文化が生んだ美術@アーティゾン美術館

www.artizon.museum
アーティゾン美術館は半年振り。前回は下記。
morina0321-2.hatenablog.com

展覧会のタイトルからして混雑しそうでびくびくしていた。実際、そこそこ人は入ってた。
前後期制(ただし、ものによっては更に期間が短いものも)。
アーティゾン美術館は写真撮影がOKのものが多いけれど、それはアーティゾン美術館所蔵のもので、今回は他の所蔵が多いから。今回は他美術館の所蔵がある=写真NGのものが結構多いので注意を。

まずは6階。


最初に序章「都市の様子」の「京」
本阿弥光悦&伝 俵屋宗達「桜柳下絵新古今集和歌巻」が。書が光悦で、描かれている桜が宗達(伝)。本阿弥光悦モノに弱い書き手にはいきなりツボが。絵も書も素敵なんだよね…。これ、個人蔵なんだね…。こんな素敵なの、所蔵できる個人も凄い…。
本阿弥光悦俵屋宗達「謡本」の表紙も素敵だなあ。
このパートはまた後で出てくるのだが、「京」は前期展示で、後期は「江戸」になるみたい。


第一章「the 琳派」。
「1. 花木草花」に「草花図屏風」が。あ、先日も拝見した「伊年」印だ。
morina0321-2.hatenablog.com
こちらもいいなあ。
尾形光琳「槇楓図屏風」は、桔梗の形が綺麗で、紅葉がデフォルメされてる感じ。
「3. 墨の世界」で一番ツボだったのは鈴木其一「夜桜図」。桜の花の形も綺麗なんだけど、墨の濃淡が本当に美しくて。これも個人蔵って…。酒井抱一「白蓮図」の蓮も美しいなあ。後は、俵屋宗達「蓮池水禽図」の水鳥が好きだったり、「狗子図」の犬のデフォルメがなんとも可愛かったり。
あ、そうそう、尾形光琳「竹虎図」が。これは…トラりん!
プロフィール - 京都国立博物館公式キャラクター トラりん
京都国立博物館、トラりんグッズ多かったなあ…。
morina0321-2.hatenablog.com
ちなみに「1. 花木草花」は前期後期で総入れ替え、「3. 墨の世界」は後期は展示がなくて、その代わり「2. 物語絵」になる予定。


第二章「琳派×印象派」。
「1. 継承」はちょっと別のところにあるので、そこへ続く廊下を通り過ぎたりした。が、この部屋…シスレー「サン=マメス六月の朝」(前回も拝見した)に、ピサロ「ブージヴァルのセーヌ川」、コロー「ヴィル・ダヴレー」という、個人的にキラーコンテンツな3品が並んでいて。なんという眼福…。あと、鈴木其一「藤、蓮、楓図」は藤が素敵。
「2. 水の表現」はモネ「雨のベリール」「睡蓮」「睡蓮の池」が流石過ぎて…。後期に琳派は絵が変わるので、少々気になる。
「3. 間」は、印象派セザンヌドガドガは彫刻が結構出てた。コートールド美術館展で結構拝見したっけ。
morina0321-2.hatenablog.com
でも気になったのは中村芳中「門松萬歳図」。二幅の掛け軸なんだけど、左の「萬歳」の絵がゆるくてかなり好き。
で、途中で1つ下がって5階。

「4. 扇形」のマネ「白菊の図」が本当に綺麗。
「5. 注文主」はルノワール「すわる ジョルジェット・シャルパンティエ嬢」(こちらは前に拝見)とか、「少女」が素敵で。「少女」なんてパステルでこの表現だものな…。


第三章、の前に序章「都市の様子」の「パリ」が入る。
「都市の様子」という題材だからか、ピサロ「ポン=ヌフ」にしろ、ルノワール「パリ、トリニテ広場」にしろ、空がどんよりしてるんだよね…。ゴッホ「モンマルトルの風車」は割と好きだけど。


改めて第三章「the 印象派」。ちなみに印象派の絵は通期展示が多かったりする。
「1. 都市市民の肖像」は、以前も拝見したマネ「オペラ座仮装舞踏会」やドガ「レオポール・ルヴェールの肖像」、カイユボット「ピアノを弾く若い男」、モリゾ「バルコニーの女と子ども」等。マネ「自画像」は初めてかな。これも好き。しかし、ロダンカミーユ・クローデル」は…なんとも切ないですなあ…。
「2. 静物への関心」は以前拝見したアンリ・ファンタン=ラトゥール「静物(花、果実、ワイングラスとティーカップ)」が。
「3. 神話的世界」は、以前拝見したルノワール「水浴の女」と、「すわる水浴の女」が気になったかな。
「4. 郊外への憧憬」には、モネ「アルジャントゥイユの洪水」「黄昏、ヴェネツィアピサロ「菜園」辺りは前にも拝見しているが、更にモネ「アルジャントゥイユ」ルノワール「カーニュのテラス」カイユボット「イエールの平原」、でもって何よりも書き手がツボだったシスレー「森へ行く女たち」が。印象派は郊外の絵は多くなるだろうけども。眼福。


最後は「終章 都市を離れて」。
山の絵。セザンヌ「サント=ヴィクトワール山とシャトー・ノワール」、鈴木其一「富士筑波山図屏風」。
個人的には鈴木其一「富士筑波山図屏風」の左隻の富士山は結構好き。彩色も綺麗だしね。


なかなか眼福ではあった。
後期は琳派部分が変わるので、時間があればお邪魔するかも。


続く。

本日の購入物

サライ 2020年 12月号 [雑誌]

サライ 2020年 12月号 [雑誌]

  • 発売日: 2020/11/09
  • メディア: Kindle
渡辺省亭特集&カレンダーつき。これは買ってしまう。
で、そこで知った。
www.geidai.ac.jp
行かねば!というか、これがあったから特集なのね…。

MOMATコレクション@東京国立近代美術館

とりあえず10時に事前予約して、たどり着いたのが10時40分(東京国立近代美術館は1時間単位の予約)ぐらいだったんだが、あまりにも入り口に人気がなくて少々怯みつつ。
まあ、普通は再来週から始まる特別展とセットなのだろうけど。

というわけでMOMATコレクション(常設展)。気になったところを。


1室「ハイライト」。
山元春挙「雪松図」がいきなり入り口から向かって右手のガラスケースにどどどどどん。なんと六曲二双の大作。
所謂「雪松図」。有名なのは円山応挙だよね。
morina0321-2.hatenablog.com
そういう絵なので雪と松のみ、書き手個人的なツボでもある春挙の「山」とか「水」とかではないのだが、幹の書き方とか、遠近感(特に一番右の松の遠さを朦朧体で表しているところ)とか、背景に薄く墨を塗っていて、横一本だけ敢えて塗らずにして光を表してる風だったりするのが綺麗。
もう1つ印象に残ったのは坂本繁二郎「水より上る馬」。幻想的ではあるんだけれど、淡い色調がとても綺麗で。


2室「#MuseumBouquet」。
昨今の状況で、美術館で花の絵をSNSにアップする、そんなムーブメントが起きていたそうで。
というわけで、いつもは1室で見かけるセザンヌ「大きな花束」を2室に飾って、花の絵特集。
日本画では土田麦僊「菊の写生」が何枚も。麦僊の花の絵は本当に素敵。前も書いたけど。
morina0321-2.hatenablog.com
村上華岳「椿」も存在感があっていい。
洋画だと向井潤吉「ダリア」がとても素敵。向井潤吉はそこまでお目にはかかってない、と思ったけれど、そうか、世田谷美術館の分館・向井潤吉アトリエ館で名前が引っかかってたんだ…。


3室「美術と生命」。大正時代の「生命」が表れる絵を集めた感じなのかな。「この部屋に並ぶ作品の作者たちは皆、意外に思われるほど早くに亡くなっています」という東京国立近代美術館の見どころ解説が切ない。
で、この部屋って毎回洋画が多いんだけど、珍しく日本画速水御舟「白葡萄と茶碗」が。透明感のある葡萄も、つるりとした茶碗の陶器の質感も、テーブルクロスの皺の具合も、素敵で。
あと、岸田劉生がなんかいいんだよねえ。今回は「自画像」と「壺の上に林檎が載って在る」。あ、そうそう、1室に「道路と土手と塀」も飾ってあったっけ。


4室は珍しく版画ではなく「明るい家」という特集。疾病の予防策で「明るい家」が奨励されて、それが絵に反映されている、というのは面白い。
牧野虎雄「明るい部屋」は色遣いがボナールっぽくて、大久保作次郎「花苑の戯れ」は印象派みたいな描き方。


5室「美術と国家|連邦美術計画」。
1930年代の世界恐慌ニューディール政策で芸術家支援計画「フェデラル・ワン」が出て、そのうちの美術部門が「連邦美術計画」と言われていたそうで、それに関わる絵。当時アメリカ在住だった日本人も対象になったそうで。
川村吾蔵の牛の木の彫像(牝牛も牡牛もあったが、写真は牝牛)が素敵。


6室はいつもの通りの戦争関連。今回は一人の作家で、戦中の絵と、その前またはその後の絵が対比して飾ってある。
まずは小磯良平。「練習場の踊子達」での群像の描き方を、「娘子関を征く」で応用したという(軍隊を描く=群像を描くことになるので)。「練習場の踊子達」は光の当たり方も綺麗で素敵な絵だった。
で、2室で「ダリア」があった向井潤吉。「バリッドスロン殲滅戦」、物凄い躍動感がある絵だった。そして戦後は「飛騨立秋」のような茅葺屋根の絵。戦後はずっとそういうモティーフを描いてたそうで、上述のアトリエ館にはそういう絵が多い様子。
後は以前拝見した太田喜二郎「新緑の頃」が。これは戦前。戦中の「陸軍記念日に」はいまいち好きではなかった。


7室「傷口の快復」。戦後から立ち上がろうとする希望を描いたものが多い。
あれ、これはいいな、と思ったのが北脇昇「抛物線」。実は北脇昇は先日の東京国立近代美術館のギャラリー4(2階の特集室)で「一粒の種に宇宙を視る」という企画展を実施していた。下記の時。
morina0321-2.hatenablog.com
morina0321-2.hatenablog.com
morina0321-2.hatenablog.com
ただ、個人的にぴんとこなかったので、感想書いてないという。
「抛物線」は良かった。7室のテーマが本当にわかりやすくはまる絵で。


10室の日本画は「歴史の描き方」。…書き手は人物画はあまり得意では…(あ)
ただ、上村松園「静」があったのは良かった。「静」は静御前白拍子姿。着物とか扇とかも綺麗なんだよねえ。
後は下村観山「大原御幸」(「おおはらごこう」)。かな。御幸の行列とか、木の描き方とか。



楽しかった。また展示替え後に。

東京国立博物館

この日は総合文化展(常設展)のみ。
メンバーズパス再購入。あ、前回のメンバーズパスは(長期休館があったので)延長措置がとられてたけど、既に期間外だった。正直、元はとってるぐらい通ってるので全く問題ないんだけど。
というか、メンバーズパス、2000円でいいの?今、総合文化展の入館って1回1000円かかるんだけど。2回行けば元とれちゃうよ…。

ちなみに、メンバーズパスがあってもネットで事前予約可能。11/7時点で、「友の会会員等各種無料入館対象の方」を選択すればOK。実は総合文化展のみだと、時間帯がかなりざっくりの予約になる。午前と午後(夜間会館がある金・土は+夕方)。なので、総合文化展だけでも確実に入るのであれば、予約してから行った方がその場での手間はかからないんじゃないかな。「直接窓口にお越しになった場合、事前予約の予定枚数に空きがあれば、そのまま窓口にてご予約いただけます。」ではあるけど。なお、今の特別展も多分、直接で大丈夫じゃないかな…(こそ)

というわけで、気になったところを。
まずは本館から。

本館8階。
「暮らしの調度―安土桃山・江戸」。
今回の衣装物は武家火事装束。町火消じゃなくて、武家に当番制で回ってくるのだそうで。これがとても格好いい。「緋羅紗地注連縄模様」の鮮やかな赤と、頭巾も。

これは頭巾。注連縄のデザインが格好いいとは…。他にも、「紺麻地波兎雨龍模様」は女性用なんだけど、これも女性って感じでなくて格好いい…。

あと、孔雀を撮影してしまう病はなんとかしたい(撮っておいて何を)。ちなみに京焼の「色絵孔雀香合」。陶器は青木木米「染付一輪梅香合」も素敵だった。
一方、「書画の展開―安土桃山~江戸」。
「四季草花図屏風」が個人的に素敵だなあと。「「伊年」印」。俵屋宗達の工房作ということかな。
住吉広尚と板谷桂舟(広隆)が一幅づつ描いている「源氏物語図 紅葉賀・乙女」は、着物が端正で華やかなのが好き。
狩野探幽「草花写生図巻 秋」は写生ながらも見どころが多かったり、酒井抱一「夏秋草図屏風」はやっぱり素敵なんだが、それ以上に写真OKでびっくりしたり。

本館9室「能と歌舞伎」。
今回は「能「紅葉狩」に見る面・装束」。「紅葉狩」自体が華やかな女性絡みだからか、唐物がとにかく華やか。その中にあった「摺箔 淡浅葱地鱗模様」…これはどう見ても蛇の鱗系の…。三角模様が並ぶので綺麗といえば綺麗なんだけど。

本館10室「浮世絵と衣装―江戸」。
衣装はもうどれも素敵だったけど、美しい草花模様の衣装が多い中で、「小袖 紺木綿地璃寛縞模様」みたいなビビッドな縞物があると格好良さが倍増。
浮世絵は、相変わらず歌川広重が多くて嬉しい。「名所江戸百景・浅草田甫 酉の町詣」は、新吉原(火事があった後に移転した吉原、田甫にあったそうで)の窓から猫が覗いている構図も好き(もしかしたら猫じゃなくて、「ひと」を描きたかったのかもとか)。あと、葛飾北斎百人一首宇破か縁説・参儀等」は幾何学っぽい画面構成が格好いいなと。

本館18室「近代の美術」。
別に更新があったという感じではなかったので、ただの通り道にしていたのだが。先日故障してた展示棚が稼働しているのに気付いた(先日のレポートは下記)。
morina0321-2.hatenablog.com
先日よりあった着物展示でもお名前があった、喜多川平朗の上代有文羅の復元が緋色でとても目立つし美しい。更に古賀フミ「佐賀錦紗綾形地花菱文帯「瑞花」」がとても煌びやかで。目の保養。


さて、本館18室を通り道にして平成館へ。
企画展示室の「令和元年度新収品展」。
池田蕉園「髪」が一番の収穫かな。こちらは東京国立博物館Youtubeで解説もしてた。

【令和元年度新収品展】沖松研究員が語る 池田蕉園と「髪」
そして解説を聞いて「8年紆余曲折があって」に遠い目をしたりして(あ)
あとはエジプトの「セティ2世銘入浮彫断片」(要はヒエログリフの石碑)があったり、黒田清輝の絵があったり。黒田清輝の絵は「西洋婦人像」が好き。
で、ついでに考古展示室もぶらりと。江戸の玩具として土製面打(今で言うメンコ)と土人形が出ていたのが興味深い。これも考古のジャンルになるのね。


そこから法隆寺宝物館へ。
6室の染織がまた変わっていた。今回は文様があるものが結構な残り方をしていて、凄いなあ、と。緋氈は厚さがあるから残りやすいのかな、とも思ったり。


で、お昼をキッチンカーで頂いた(結構がっつりだったチキン丼)後、東洋館へ。相変わらず5階から。

東洋館10室。
「朝鮮時代の美術」で、綺麗な屏風が。屏風を飾っている赤地の布の刺繍が素敵。

東洋館8室。
「中国書画精華―古典の魅力―」、後期展示。ただ、前期よりはあまり好みではなかったかな…。「放犢図軸」と「離合山水図軸」は好みだけど。

東洋館5室。
「中国の染織」は「名物裂III 「間道・錦」」。
間道は縞模様。これが格好いい!渋い配色からカラフルなものまで。これは書き手が楽しい。
錦物も色々あって興味深い。「蝦夷錦陣羽織 縹地牡丹鳳凰龍模様」は、中国の錦がアイヌ経由で渡ってきた蝦夷錦を陣羽織にしていて、とても派手で格好いい。どこかの舞台衣装と言われても不思議じゃない感じ。
一方、「中国の陶磁」には、何故か金属の光沢が出ているものが。「銀五花形皿」とか「銀鍍金梅花文輪花形杯」とか。「鍍金」だからメッキなんだろうけど。
でもって、「中国 墳墓の世界」。
副葬品で生活に関わるもののミニチュアを「死後の世界で困らないように」埋めることはよくあるけれど、その中でおっとなったのは「灰陶豚圏」(「子持豚」もセット)。広場に豚がいて、隅に作られてる小屋は人間のトイレで、要は人間の排泄物を餌にするというシステムで。そ、そこまで細かく作らなくても…。

東洋館4室。「中国文明のはじまり」。
今回おや、と思ったのは「封泥」。木簡や竹簡や荷物を紐で縛ったところにつける、開封防止(開封されると分かってしまう)のもの、要は「封蝋」を泥で作ってる。前漢時代のものみたい。
→追記。東京国立博物館Youtubeで解説があったのでリンク。

【オンライン月例講演会】2月「中国古代の封泥 ハンコ行政のはじまり」谷特任研究員
更に今回は初期の貨幣と、貨幣を作る型「石笵」が出ていて、なかなか興味深い。
その中に「熨斗」が。「のし」じゃなくて「うっと」と読む。熨斗自体は熱した炭を入れて、その熱で布の皺を伸ばす、要は古代のアイロン(日本だと「火熨斗=ひのし」)。で、何故か、この熨斗は炭を入れる部分の底に、貨幣が鋳込まれている。「蓄財のまじないか、もしくは貨幣をこっそり鋳造」(説明ママ)…後者だと、要は贋金…?

東洋館13室。
今回の「アジアの染織」は「カシミヤ・ショール」。
インドなのでペイズリー柄があるので、個人的にはものによって好き嫌いあり、という。ペイズリー柄が目立たないつくりのものが割と好き。
後は「プルカリ」と銘記された幾何学模様の布。パンジャーブ地方の刺繍布のことだそう(現地発音だと「フルカリ」だとか)。これは格好良かった。
で、衣服物も。「コート 金茶色繻子地花唐草文様刺繍」は本当にとにかく刺繍が凄くて豪華。「緑地縞織袖無しコート」はどちらかといえば渋くて素敵。どちらも男性物なのね。後者は女性のワンピースかと思った。
そしてもう一つの面白衣服展示は「パージャーマー」。インドのズボンのこと。「パジャマ」の語源をまさか見ることになるとは…。
あ、今回珍しく写真禁止のものがあるので御注意。あまりこの展示ではないのでびっくりした。
で、13室は普段は「アジアの民族文化」があるんだけど、今回はその展示がなく、「インドの細密画」が拡大していた。
あまり細密画には詳しくないのだけど、今回ジャイナ教の経典「カルパ・スートラ」の一部が展示されていたのが気になった。
morina0321-2.hatenablog.com
morina0321-2.hatenablog.com
morina0321-2.hatenablog.com
国立西洋美術館での写本装飾展示で見たものにちょっと似ている。装飾されていて挿絵が入って。


さて、今回は東京国立博物館の景色を撮影している。庭園まで歩いたというのもあるけれど。
いくつか載せて締め括り。



贅沢になってしまいそう

だって供給過多じゃありませんか。

www.kronekodow.com

映画『さくら』予告(60秒)2020年11月13日(金)全国ロードショー
こちらが11/13同日配信発売&映画封切りだって待ち構えてたら。

www.kronekodow.com
映画主題歌配信発売。11/6。
このお知らせが、11/5の夕方。…配信発売は11/6の0時からだったので、6時間後には発売という。急すぎるよ!買うけど!
前の配信みたいに歌詞を挙げてくれるとありがたいのだけど…今回はないかな…(そして必死に歌詞を聞き取ろうとして苦戦中)→追記。歌詞更新して頂いた。ありがとうございました!それにしても、予告編からの印象とは随分違って驚いたりしたものだ。Spotifyにもう上がってるので、そちらから試聴頂ければ…(気に入られましたら是非ご購入を(あ))
ちなみに予告編で聞いた時に作曲者を当てるゲームをしていたのだけど(え)、一応「椎名さんか伊澤さん」の二択だったので半分当たりということで…。

さて、最初の話に戻るのだが。
11/13に配信発売される局はドラマの主題歌で、ドラマ自体は11/18から放送(Paraviで11/11から先行放送)。なので。

ドラマパラビ 38歳バツイチ独身女がマッチングアプリをやってみた結果日記 第1話
YoutubeにCMあった。主題歌もちょっとだけ聞けるよ。…こういう系なんだ…!もう作曲者が出ているのでゲームはできないけど、これ聞いてからだったら、きっと作曲者当てられなかったと思う…。→追加訂正。全然主題歌じゃなかったという(苦笑)しかし、この予告のドラマで…あの曲、なのか…。どうなるのだろう。曲自体はとても素敵なんだけど、方向性が気になるところ。しかし、一週間の間で全然違うテイストの曲が出るのだから、幅が広いなあ…と。ピアノの美しさの方向性が違うのも面白いし。個人的には、どんなシンバルをお使いであの綺麗な音が出ているのかがとても気になっている…(ヲタ)

楽しみがいっぱいでいいのかしら。本当に。