時々、さんざめく

とるに足りないニワカ趣味話(旅行、美術、酒etc)

石橋財団コレクション選 特集コーナー展示 青木繁、坂本繁二郎、古賀春江とその時代 久留米をめぐる画家たち@アーティゾン美術館

www.artizon.museum

こう書かれているけれど、「石橋財団コレクション選」は常設展のようなもので、プラス特集展示。
アーティゾン美術館は4階から6階が展示スペースだけど、この展示会は4階。5階と6回は特別展。そちらについては前のレポートを。
morina0321-2.hatenablog.com
ちなみに特別展のチケットで拝見できるが、「石橋財団コレクション選」だけでもチケットは購入できるみたい。


最初は20世紀初頭ぐらいの「そういう」絵が多い。まあ、「琳派印象派」展に印象派を出しているのもあり。
書き手はそのような絵に馴染みはないけれど、ピカソ「腕を組んですわるサルタンバンク」は気になった。ピカソの「バラ色の時代」(「サーカスの時代」)の絵。個人的にこの時代のピカソが好きなんだろうね。


で、最初の部屋の一角に、何やら暗い通路が。
入ってみたら、その先には古代のガラス製品が!アーティゾン美術館はこういうものも収集してたけれど、個人的にはとてもツボ。あまり人が入ってこなかったのもあって堪能。


次のコーナーは「アボリジナル・アート」。
オーストラリアの先住民・アボリジニの絵。個人的に馴染みが薄かった。原始からある絵なのだろうけど、現代アートが好きな方は普通に馴染みそうな気もする。
エミリー・カーメ・イングワリィ(Wikipediaだと「ウングワレー」)「無題」は、絵というより民族の布地でこういう柄ありそうな感じで結構好き。
ドロシー・ナパンガーディ「ミナミナの塩」はアボリジニの女性が砂漠を歩く「足跡」なのだけど、宇宙に点在する星のようにも見えて、これも結構好きだなあ。


4階の丁度真ん中にある、5階との吹き抜けの部屋になっている部分は、現代アート
これはもう感覚で見るしかないのだけれど、アンス・アルトゥング「T 1989-H35」、ザオ・ウーキー「07.06.85」、ジョルジュ・マチュー「10番街」辺りは気になったかな。


その先は日本人の洋画。
山下新太郎「供物」はルノワール風な洋画。モデル、奥様なのね。
黒田清輝「針仕事」、以前も拝見した藤島武二「黒扇」、岡田三郎助「婦人像」等、美しい女性の肖像画が多くて眼福。
後は結構お洒落だなと思った佐伯祐三「コルドヌリ(靴屋)」もなかなか。
で、次の特集展示に続く坂本繁二郎「牛」。
morina0321-2.hatenablog.com
前週、東京国立近代美術館で拝見した「水より上がる馬」もそうだけど、不思議に幻想的なんだよねえ…。「牛」は画面全体が暗いけど。


で、特集コーナー展示「青木繁坂本繁二郎古賀春江とその時代 久留米をめぐる画家たち」。
以前も拝見した青木繁「わだつみのいろこの宮」が入り口にあったけれど、青木繁はこちらと、やはり以前拝見した「海景(布良の海)」と、スケッチ「車中風景」が良かった感じかな。
個人的には坂本繁二郎の妙な幻想的な画風が好き。「幽光」「帽子を持てる女」「放牧三馬」。
で、もう一つ気になったのは高島野十郎。…その時はただ絵が気になってたんだけど、そうだ、「蝋燭」の。「美の巨人たち」で取り上げられてたなあ。今回は「ベニスの昼」。「蝋燭」みたいな感じではないけど(だから確認して思い出した)綺麗な風景画だったなあ。


結構楽しんじゃった。


おまけの記事が続く。