時々、さんざめく

とるに足りないニワカ趣味話(旅行、美術、酒etc)

東京国立博物館

さて総合文化展(常設展)。
ところが書き手、ちょっとミスを犯していた。10/6週の展示替えチェックを忘れていた(遠い目)というわけで、一部見逃している部分もあるけどざっと雑感。平成館の新収蔵品展に気づけなかったのが一番の痛恨かも…。


法隆寺宝物館。
4室の展示替えに気づかずスルーして、6室。
染織を観に行ったんだけど…法隆寺宝物館って、全体的に照明を落としてるんだよね(展示物保護のためだろうけど)。で、ガラスケースに寄らないようにテープが貼ってある。み、見づらい…(本館12室と似たような感じ)。「白地葡萄唐草文綾幡足」みたいな模様があるものは見えるかな。ちなみにこれは角度を変えると、模様が見えなかったりもする。面白い。


本館1室。
「紫紙金字金光明最勝王経 巻第七」は書き手の好きな紫紙金字。「色紙金光明最勝王経 巻第六断簡」も素敵だなあ。お軸にしてるのも含めて。

本館3室。
阿弥陀如来立像」、結構好きかも。「金銅三所権現懸仏」の素朴さも好きだけど。
あと、御手洗池出土の鏡のデザインが今回好きだったなあ。

本館4室。
「黒釉文琳茶入 銘 望月」の黒が素敵なんだけど、茶入の袋が3点ついていて、それのデザインも素敵。

本館8室。
とりあえず武家女性の衣装が素敵。
書では烏丸光広「東行記」の紙の遣い方が素敵。
絵は狩野派狩野探幽は今回出ていたのはどれも素敵だけど、「新三十六歌仙図帖」がいいなあ。狩野晴川院養信「武州金沢図」も好き。先月のサントリー美術館でも印象良かったけど。
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本館9室。
今回は舞楽。舞台の上の衣装は派手だけど、割と嫌いじゃないなあ。「迦陵頻」の赤の袍も、「胡蝶」の萌黄の袍も綺麗。

本館10室。
着物は相変わらず綺麗で眼福。
そして浮世絵、葛飾応為「月下砧打美人図」が出てた。実物見るの初めてな気がする。いいなあ。季節的に秋展示で、名月の絵が多いせいか、歌川広重が沢山。書き手得。

本館特別1室では「書と紙ー平安時代の美しい料紙ー」。
www.tnm.jp
展示名からして書き手得っぽいなあ…と思ってたら、いやあこれは…眼福…。こんなストライクな展示がしれっと始まってるの、凄いよね…。
関連するオンライントーク東京国立博物館Youtubeなったので、宜しければ。

【オンラインギャラリートーク】10月「平安時代の書と紙」恵美研究員(百五十年史編纂室長)

本館12室。
ええと…尾形光琳「八橋蒔絵螺鈿硯箱」がしれっと置いてあるの凄いね。超有名国宝…。写真OKだし…。
今回は好みの漆工多かったような。

本館13室。
金工の「花車置物」は前も見ていると思うんだけど(とても素敵)、「花籠形釣香炉」も凄いし素敵だし。
そして今回は自在置物も。明珍宗察「自在龍置物」って年代がはっきりしている最古の自在置物らしいけど、これ格好いいよなあ…。明珍宗察は自在置物じゃない「甲冑金物」もあったんだけど、これも格好いいんだよね。
陶磁もいいの出してくれてる感じ(一度拝見しているものも多いけれど)。

本館14室は特集「破格から調和へ―17世紀の茶陶」。
日本のものは渋いのが多いので結構好きだなあ。

本館16室。
アイヌ琉球も…儀式系多くない?アイヌは熊送りに使う子熊の「飼い熊用給餌器」とかもあるよ。いや、独特で面白いけども。

本館18室。
日本画があまり好みでなかったのだけど、並河靖之「七宝山水楼閣文香炉」は出ていたし、濤川惣助「七宝富嶽図額」がとうとう18室で出たのが。以前の展覧会で出ているのだけど、その時は写真撮れなかったはず…。
morina0321-2.hatenablog.com
でもって、日本の洋画…じゃない!?珍しくここが「明治以降の着物」。
morina0321-2.hatenablog.com
前回取り上げた展覧会との対比なのかな。
小宮康助「縞小紋両面染単衣」は表と裏で図案が違って、どちらもとても細かい江戸小紋(裾を折って裏の模様も見せてくれている展示も素敵だ)。
何度も取り上げてる志村ふくみの「紬織着物「切継・光砥」」はパッチワークみたいな斬新な着物だし、森口華弘(息子さんは上述の展覧会の方に出てたね)「友禅訪問着「紅白梅」」は、梅の木と花の図柄も素敵だけど、地に散っている品の良い金が…!
東京国立博物館、こういうのも所有してたんだね…。


東洋館。
実は毎年恒例の「博物館でアジアの旅」が開催されていたんだけど、今回はあまり触れられず。「アジアのレジェンド」って企画で、企画自体の写真まで撮ったんだけどね…。
www.tnm.jp

東洋館8室、毎年秋の恒例「中国書画精華」。
中国の画ってそんなに得意じゃないけど、この展示の時は結構ツボ。名品と言われるだけのことはあるのか。
「夏景山水図軸」(伝・胡直夫)は国宝だけど、中国では分からないけど、日本ではとても受けが良さそう。書き手も好き。
伝・夏珪の作品も2つ、どちらも「山水図軸」だったけれど、これも素敵だし。

東洋館5室。
中国の染織は日本で「名物裂」とされているシリーズ、「金襴・銀襴」。金銀だけど、凄い派手な感じでもないものが好まれているのが日本っぽくて、個人的な趣味にも合う感じ。

冒頭の通り、チェックが杜撰だったので、東洋館3室の「西アジア・エジプトの美術」が変わってることに気づかずにスルーした書き手。大好きな展示なのにね。とほほ。

東洋館13室。
アジアの染織はインドネシアのバティック(ろうけつ染め)。いつもよりは控えめだけど、やっぱり眼福モードで楽しく。


やっぱり楽しい散策だった。
ついでにこの日のお昼はキッチンカーで購入して、外のベンチでもぐもぐ。いい季節になったなあ…。