時々、さんざめく

とるに足りないニワカ趣味話(旅行、美術、酒etc)

お札を彩るさまざまな模様@お札と切手の博物館


王子に来ました。いや、一番の理由は既にブログで書いてるけど。
で、そのちょっと前にアイエム・インターネットミュージアムさんで紹介されててね。
www.museum.or.jp
これ、王子じゃないか、と。そうだよね、王子、というか滝野川国立印刷局の工場あるもんね。当たり前のように書いてるけど、実は別趣味の知識で存じ上げているというアレ。
というわけで顔を出してみた。無料施設。
ちなみに工場(今は東京工場、旧:滝野川工場)も隣にあって、工場の門の…多分鳳凰かな、紋章が綺麗だった。写真撮っていいのかなあ、とちょっと不審者と化した。


1階は常設展示。
お札の成り立ちとか、印刷技術とか、それにつながる偽造防止の話。
そして一番最初の頃の印刷は、エングレーヴィングから始まってるのね。
morina0321-2.hatenablog.com
morina0321-2.hatenablog.com
美術観点で見ていた技法がここに…。今でも印刷技術で偽造防止に使用するそうな。
後はお札の原料の話とか。西洋だと布から紙を作ったりしていたみたい。ただ、紙の話は近所の別の博物館の方がいいかもしれないね(ぼそ)
偽造防止技術の体験コーナーもある。工夫されてる展示で本当に面白かったなあ。

1億円の札束の例示も。ウッドベースより少し軽いかな」とか思ってごめんなさい(あ)


2階も常設展示と特別展示。
日本のお札の歴史。藩札から、初めての肖像画入り札から、戦争時の金属不足用の小額紙幣から、やはり戦争中の印刷代節約で裏が白い紙幣やら…。
でもって世界各国の紙幣。これが面白い。面白お札を集めたコーナーは本当に色々。縦型だったり、紙以外で作られてたり(金箔で作られたのもあった)、絵が珍しかったり、アラビア文字だったり。
で、やっぱりこの辺は好き。

これが超インフレで有名な噂のジンバブエドル。100兆札…。
そしてもっと上には上がいて。

10垓札…。京の1つ上の単位ですな…。戦後、大混乱だったんだね…。
逆に下も。

1/2札。もうよく分からないよ(うぃきったら、1/4なんかもあったらしい)。
あとは、世界各地の札もずらっと。国じゃなくて、地域通貨なんかもあったりするんだね。カリブ海とかアフリカの地域とか。単位が一緒で紙幣を作るには大変だったりするのかな…。

切手コーナーも。おお、ペニー・ブラックありますな(世界最初の切手)。
他には最近の記念切手…なんかも…えっ。

渡辺省亭…!?よりによって!?え、なにこれ、書き手へのサービス?(なんかこれで有名になったとかも聞いた気がするが…)
www.post.japanpost.jp
勿論、変わり種な切手もあって。

スイスのレコード付き切手。スイス国歌が入ってるそうで。余談だけど、スイスの国歌って歌詞の内容が讃美歌っぽいんですな。へー。


で、特別展示「お札を彩るさまざまな模様」。
お札の地の模様と、枠の模様と。あとはあちこちの「彩紋」(幾何学模様)。
総じてめちゃくちゃ細かい。
日本の伝統模様が入って日本らしさイメージ、らしいのだが、偽造を含む目的もあるんだろうなあ。
昔の藤原鎌足の肖像を描いたお札には藤の花モティーフがあったり、日本武尊の肖像を描いたお札には枠に勾玉が描かれていたり。
海外のお札の模様の例も。特産の布の模様だったり、古代文字だったり、有名人の肖像画だったり。


いやあ…思った以上に興味深かったなあ…。
1時間以上いたよ。時間に余裕あって良かった…。


ちょっと続く。