時々、さんざめく

とるに足りないニワカ趣味話(旅行、美術、酒etc)

スイス プチ・パレ美術館展 印象派からエコール・ド・パリへ@SOMPO美術館

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プチ・パレ美術館所蔵の、フランス近代絵画の展覧会。
プチ・パレ美術館はコレクター氏のコレクションが主らしいのだけど、そのコレクターの方が亡くなってから、実は20年休館しているんだね…。


第1章「印象派」。
いきなりあるのがアンリ・ファンタン=ラトゥール「ヴェーヌスの身繕い」。
印象派…?いや、同時代ではあるけれども。
そしてアンリ・ファンタン=ラトゥールの神話を題材にした人物画、書き手は見るの初めてかも。少し幻想的で綺麗だなあ…。
続いてルノワール「詩人アリス・ヴァリエール=メルツバッハの肖像」。
晩年の絵なのでとても明るい色彩。後ろの薔薇も綺麗。
で、更にギュスターヴ・カイユボット「子どものモーリス・ユゴーの肖像」。
なんか、印象派と言われてるけど少し変化球なラインナップだなあ。好きだけど。


第2章「新印象派」。
点描技法祭り。
アルベール・デュボワ=ピエ「ボニエールの近くの村」「冬の風景」、シャルル・アングラン「画家の母の肖像」、マクシミリアン・リュス「フェイノールのムーズ川」、ジョルジュ・レメン「ラ・ユルプのフルマリエの家」辺りが好き。
結構多かったんだね、新印象派(というか点描を描く方々)って。
点描って手間がかかるので、あまり好まれないかと思ったのだけど。


第3章「ナビ派とポン=タヴァン派」。
「ポン=タヴァン派」はゴーギャンの流れを組む派閥らしいけど、ここで出てるのはエミール・ベルナールがあるからか。
ただ、ここで中心なのはナビ派モーリス・ドニなんだろうね。展覧会のポスターにもなってるのはモーリス・ドニ「休暇中の宿題」。


第4章「新印象派からフォーヴィズムまで」。
…書き手はフォーヴィズム、全然分からない(アルベール・マルケは結構好きなんだけど、今回なかったし)。
モーリス・ド・ヴラマンクとかラウル・デュフィとかキース・ヴァン・ドンケン(後者お二人は展覧会もあったり)がお好きな方はどうぞ。


第5章「フォーヴィズムからキュビズムまで」。
フォーヴィズムキュビズムも分からない書き手には結構しんどい。
ただ、ジャン・メッツァンジェやアンドレ・ロートが複数出ている展覧会、日本ではあまりないと思う。
マレヴナ(マリー・ヴォロビエフ)「静物のある大きな自画像」、かなり格好いいよ。


第6章「ポスト印象派とエコール・ド・パリ」。
エコール・ド・パリ、日本人だとモーリス・ユトリロが有名だし、2点出てた。
が、その母のシュザンヌ・ヴァラドンが複数点出ているのも面白いのでは。
ジョルジュ・ボッティーニがサラ・ベルナールフォリー・ベルジェール描いてるのも面白いし。
個人的にはテオフィル・アレクサンドル・スタンラン「猫と一緒の母と子」「2人のパリジェンヌ」「純愛」が面白かったように思うけども。
藤田嗣治やモイズ・キスリングもあるので、お好きな方は好きだと思う。


展覧会自体はここまでだけど、最後にSOMPO美術館の関連所蔵作品を展示してた。
個人的にはルノワール多かったんで嬉しかったけど(写真もルノワール2点OK)、
東郷青児「バンティミーユの女」は結構好きだったなあ。


日本ではなかなか出てこない作家の作品が多かったので、
半分ぐらい勉強がてらに。


続く。