時々、さんざめく

とるに足りないニワカ趣味話(旅行、美術、酒etc)

永遠の都ローマ展@東京都美術館

平日休みを頂いたので、健康診断に行ってからこちらに。

https://www.tobikan.jp/exhibition/2023_rome.html

イタリアのカピトリーノ美術館という、世界でも最古の美術館からの展示。
ローマ教皇が市民に寄付して美術館にした、というのだから、そりゃあ最古でしょうよ…。

写真ほぼNG。


「1 ローマ建国神話の創造」。
ローマの建国神話、ロムルスとレムス…よりもそれに乳を与える牝狼、のモティーフ多め。
あ、今回は全体的に彫刻が多いけれど、このセクションも彫刻が多い。
カピトリーノの牝狼」の複製が来ているのが目玉なのかな。
個人的にはソロパトス「負傷した牝犬」が結構好き。


「2 古代ローマ帝国の栄光」。
ずらっと肖像の彫像。
女性の肖像は綺麗なものが多い。
男性は男性で立派に作られるのかな。けど、「ガイウス・ユリウス・カエサルの肖像」は、そこはかとなく、くたびれた中年男性。こちらは理想化されてない肖像だそうな。その方がいいなあ。
で、コンスタンティヌス帝の巨像の「一部」の複製が展示。頭部と左手と右足なのだが…で、デカい。どんな像だったの…。
で、このセクション、というか展覧会の目玉のひとつ。



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カピトリーノのヴィーナス」。これ本当に美しい…。そりゃあ別部屋作るよ。360度拝見できるようにするよ。


「3 美術館の誕生からミケランジェロによる広場構想」。
というわけで、ローマのカピトリーノの丘に美術館作るよ、ということで、広場辺りの絵画も出てくる。
その中に出てくる、ジョヴァンニ・バッティスタ・ピラネージ。
morina0321-2.hatenablog.com
おおおおお、ヴェドゥータ(都市景観図)きたー!そうきたか。


「4 絵画館コレクション」。
カピトリーノ美術館になってからの、主に絵画のコレクションだろうか。
ピエトロ・ダ・コルトーナ教皇ウルバヌス8世の肖像」はとてもレースが細かい。


個人的にはジョヴァンニ・フランチェスコ・ロマネッリ「聖女カエキリア」が好き。
あと、グイド・レーニ「ルクレツィア」が出ていてびっくりした。こちら、国立西洋美術館の同作家の「ルクレティア」と凄い似た構図。同じ題材を使いたかったんだろうけど。


「5 芸術の都ローマへの憧れ-空想と現実のあわい」。
近代の方がローマ時代を思って作成した作品の数々、ということかな。
ここに出てくるのが「トラヤヌス帝記念柱」。


ローマにモニュメントとして現存している。
ピラネージがこれを写生してエッチングで残していて、それも展示されていた。書き込みも込みで非常に細かい。
トラヤヌス帝記念柱の一部の石膏複製である「モエシアの艦隊」「デケバルスの自殺」が写真OK。


最後に特集展示「カピトリーノ美術館と日本」。
面白いのは、ローマ時代に作られた「ディオニュソスの頭部」が、日本に伝わって、小栗令裕「欧州夫人アリアンヌ半身」となり、それがそのまま日本で教材となって模倣されている、というくだり。


うん、確かに美人だ。でも男神が女性に変わってしまったのだが…。ある意味日本っぽいというか。
ディオニュソスも子供時代(身元を隠すために)女性として育てられてたので、ある意味間違いではない…のか…?


なんというか。
最近、古代関連だとポンペイとか古代メキシコみたいに、写真もOK、不思議なものも沢山あるよ!という展覧会に伺っていたせいか、その手の展覧会に伺うイメージが強かったのだと思う。
そのイメージで行くと大分違うテイスト。
カピトリーノ美術館中心のローマの美術品の展覧会、として伺うと良いかと思う。


ところで。


この展覧会、カラカラ帝の肖像も出ていて。
解説を拝見して「カラカラ浴場の話はないのかな」と思ったのだが。
グッズで出してた。流石だ…。ちょっとタオルは欲しいなって思ったりもした。




この日は終了。

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何故か新橋で酒を呑んでいたりした。あ、酒だよ。
こちらの企画。木内酒造さんは常陸野ネストビールでお世話になっておるので。
梅酒が元なので、あんまり酒という感じはしなかったけれど。
→追記:なお、このキャンペーンで当選してしまいまして、お洒落な電気ケトルが家にやってきました。縁の深いコラボだったから参加しただけだったのですが、本当にありがとうございました。