時々、さんざめく

とるに足りないニワカ趣味話(旅行、美術、酒etc)

再開記念展 松岡コレクションの真髄@松岡美術館

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というわけで後期展示。
…リピート割チケット忘れた(遠い目)


展示室5・6「館蔵日本画 花鳥風月」のみ展示が入れ替わるので、入場即直行。
www.matsuoka-museum.jp


まずは6室。第1章「四季のうつろい」。
渡辺省亭「桜にやまどりの図」でいきなりの眼福。このやまどりの羽根の色が凄い…。
一方、簡素に描かれているものも惹かれるなあ…と思ったら、酒井抱一「菖蒲に鷭」。…やはり流石なんですなあ…。
更に隣には青い体色が美しい孔雀。

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木島櫻谷「孔雀」。なんだろう、この書き手ドツボな並び。
更に川端龍子朝顔」や下村観山「鷺」が並んでいて、なんでこんなに贅沢な名前並ぶのか…となった。


5室に移動して、まずは第1章の続き。
前期も出ていた「東叡帖」は頁変更。全体的に端正な松岡映丘「雨霽」、おおらかな描き方が非常に「らしい」、川端龍子「軍鶏」、色使いも綺麗で真ん中に書かれている画面を横切る一羽の鳥がなんとも素敵な山口蓬春「晩秋」。これは眼福。
更に先程の木島櫻谷と並べたのだけれど、岡本秋暉「花卉孔雀図」。
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こちらでも書いたけれど、岡本秋暉は孔雀が有名で、ここで拝見できた。ああ…確かにこれは素敵だ…。
拙宗等揚「翡翠図」の翡翠カワセミもとても可愛い。
更に床の間を再現している場所の、床の間に飾られている渡辺省亭「寒菊図」。ただ、床の間の再現は実は部屋ごとガラスケースにあって(勿論床の間自体を観察するには良いのだけれど)、床の間に飾られている絵が結構遠いんだよね…。ち、近寄ってよく拝見したい…。


第2章「季節の愉しみ」。
後期は六曲一双の屏風。ただし、右隻が池田蕉園「桜船」、左隻が池田輝方「紅葉狩」。要は夫婦合作の屏風。題材の通り、春と秋。
蕉園「桜船」は船で思い思いに遊んでいる男女、輝方「紅葉狩」は紅葉狩を楽しんでいる若衆(と従者)を、遠巻きに見てはしゃいでいる女性達、という風情。
面白いのは、蕉園は女性がとても美しく(なんというか、繊細さが含まれている感じ)、輝方は若衆が本当に恰好いい感じに描けている。これは面白いなあ…。
あと、双方の女性が結構文字が入った着物を着ている。江戸時代には多かった様式なんだよねえ。そういうのもきちんと描いているんだなあ、とか。


第3章「月光の下」。
後期は横山大観「夕月」と伝・周文「竹林閑居図」。どちらも風情があっていい感じ。


いやあ、良いものを拝見したなあ…。
点数としては控えめだけれど、これだけ良いものが拝見できれば満足。


で。
松岡美術館にはガラス越しに眺められる中庭があるのだが。

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この季節、桜・椿・馬酔木が咲いてて、なかなか素敵なことになっている。
こちらも眼福。


でもこの日はまだまだ続く。