時々、さんざめく

とるに足りないニワカ趣味話(旅行、美術、酒etc)

木島櫻谷 ― 山水夢中@泉屋博古館東京

morina0321-2.hatenablog.com
後期もこんにちは。

エントランスホール。
「第1章 写生帖よ!-海山川を描き尽す」。
前期との入れ替えは1つだけ。15歳の時の写生が、同じ年の時の写生に変わっただけ。…前回の「桂川写生」よりも濃い描写になってる「奈良猿沢池写生」。どうなってるの…。
あと、特に明記はないけど、写生帖の頁が結構変わってるっぽかった。

第3展示室。
「第2章 光と風の水墨-写生から山水画へ」。
色彩があった「富士図屏風」が水墨画の「富士山図屏風」に入れ替え。水墨は水墨で滅茶苦茶格好いい…。
「渡頭の夕暮れ」が「和楽」に入れ替え。これは…家畜小屋なのかな。朝と夕の様子。描かれている動物も人の顔も、とても可愛い…。
で、軸装の「猿猴」が「波上群禽図」入れ替え。個人的には「猿猴」より「波上群禽図」のが好きかも。結構ざざっと描かれてる感じなんだけどね。羽毛とか。
で、「南陽院本堂障壁画」も入れ替え…!別の幽谷の山々と、森と点在する家が霧の中にある絵であった。本当にありがとうございました…。

第2展示室「第3章 色彩の天地-深化する写生」。
「寒月」は(一足早くだったらしいけど)「暮雲」に入れ替え。色彩豊かな(秋なのかな)山奥に雲がたなびいて。で、山奥なのに一軒の家にその前の小さな畑、その家の中に人。世捨て人っぽい感じだが。
で、第1展示室にも続いて。
「天高く山粧う」が「蓬莱瑞色」に入れ替え。金地の屏風なんだけど、その金地に山が混じり合うような。小さく飛ぶ鶴が細かい。
「春之海」が「秋宵」に入れ替え。右上の飛ぶ鳥の群れと、下部に佇む水鳥の群れ。それぞれ群れだけと小さく描かれているせいか、とても静かな景色。
「水郷」が「風雪」に入れ替え。散る雪が綺麗だなあ…。
あと、「養拙帖」、もしかしたら頁替えしてないかなあ(と書いているのは、美術館の公式twitterで展示替えしたものに言及があったけど、「養拙帖」は対象じゃなかったんだよね)。


幽谷の水の流れを眼下に、山に小さく佇む猿の親子。前期とは違う絵のような気がするんだよね。

第1展示室の後半「第4章 胸中の山水を求めて」。
富嶽図」は同じタイトルだけど別の絵に、「飛瀑」は「瀑布」に、「岸壁に鳥」は「海辺」に。
富嶽図」は後期の方が好みかなあ。色が綺麗だった。

第4展示室で「エピローグ 写生にはじまり、写生におわる」。
「春山行路」が「春村帰牧」、「暮秋」が「雨中帰漁」、「自詠詩画賛「赤石客中作詩」」が「雪後」に。
3点とも人が小さく歩いている。「春村帰牧」は牛を連れ、「雪後」は猟師が犬を連れ。どれも抒情的で、なんだかいいなあ…。

後期も大変良かった…。ありがとうございました。


ミュージアムカフェ・Cafe HARIO少し早めのお昼で一息つく。

続く。