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アーティゾン美術館の歴史を辿る展覧会。コレクション展でもある。
6階、「SECTION 1 アーティゾン美術館の誕生」。
#はじまりからいま 1952-2022 開催中✨
— artizonmuseumjp (@artizonmuseumJP) 2022年2月4日
第1章ではこれまで開催されてきた展覧会のポスターをご紹介しています。
70年にわたる展覧会を振り返ることのできる貴重な機会です。
懐かしいポスターに出会えるかも🌟
本日金曜日は20:00までの #夜間開館 も行っていますよ❗ pic.twitter.com/iQKOgX6hJ3
いきなり、これまでの展覧会ポスターがずらずらっと。壮観。
一番古いもの(1960年代)はその時代の書体で文字のみ、なのが、次第に作品がポスターに出るようになって、文字もどんどん少なくなっていく。面白いなあ。
で、このセッションは、近年美術館が収集した作品。ジャンルは幅広いかと。
今回初めて拝見できて個人的に楽しかったのは、印象派ではマリー・ブラックモン「セーヴルのテラスにて」とエヴァ・ゴンザレス「眠り」。
日本の洋画黎明期の中村彝「静物」、藤島武二「東洋振り」(今回の展覧会の宣伝になっている片方の絵。もう1つは以前も拝見した「黒扇」)。
珍しく抽象画も拝見しているけれど、リー・クラズナー「ムーンタイド」はなんかデザイン的に好きだった。
後は具体美術協会になるのかな、白髪一雄「白い扇」、正延正俊や上前智祐の絵画がなんとなく気になりつつ(後者のお二人の作品が全部タイトル「作品」なので区別がつけられない…)。
5階、「SECTION 2 新地平への旅」。
アーティゾン美術館(旧:ブリヂストン美術館)はブリヂストンの創業者・石橋正二郎のコレクションから始まっているのだけど、その息子の石橋幹一郎も美術品を集めていて。そちらのコレクションがこのセクションの中心。
まずは収集に熱心だったザオ・ウーキー。今回初めて拝見して気になったのは、「15.01.61」と「無題」(墨1つで描かれてる)かな。
それに続いて抽象画だと、アンリ・ミショーやジャン・フォートリエが気になる。
あと、ピカソ「ブルゴーニュのマール瓶、グラス、新聞紙」はキュビズム時代なのかな。ちょっと気になった。
石橋幹一郎は東洋の陶磁にも興味があったようで、その辺りも並んでいた。唐時代の陶磁なんだけれど、個人的にどれも好みだった。白磁に藍の釉薬が綺麗な水注、でもって三彩だったので。
そうそう、このセクション、美術館で立ち上げた映画委員会というのがあって、そこで芸術家を取り上げる記録映画を作ってて、それを上映していた。
前田青邨・横山大観・奥村土牛・松田権六…覚えているだけでその辺り。
凄い貴重なものを拝見していた気が。ちゃんと誰が出ていたかメモしてくれば良かった…。
4階、「SECTION 3 ブリジストン美術館のあゆみ」。
こちらは創業者・石橋正二郎のコレクション。コレクションとしてはだんだん遡ってる感じなのかな。
最初の部屋の壁には絵画が並び、真ん中には半透明の仕切りで仕切られた古代彫像・レリーフの数々。
ギリシアのヴィーナス像、凄く綺麗(先日からこの辺り好きだねえ)。
現代彫刻だと、ケレティ「金鶏鳥」とか、先日松岡美術館でも拝見したブールデル「ペネロープ」とか。
今回も古代陶磁は小部屋に分けられていて、この辺は相変わらず基本好み。
絵画は色々と。肖像画家のトマス・ゲインズバラ「婦人像」、バルビゾン派のコロー「オンフルールのトゥータン農場」にミレー「乳しぼりの女」。ポスト印象派の整然とした「らしい」色彩を配置しているシニャック「コンカルノー港」、珍しく街の郊外を描いているユトリロ「サン=ドニ運河」、あまり得意でない画家だけれどこの絵は良かったジョルジュ・ルオー「ピエロ」、お洒落っぽい画題のキース・ヴァン・ドンゲン「シャンゼリゼ大通り」、キュビズム時代のピカソ「女の顔」。
日本の画家だと浅井忠「グレーの洗濯場」、山下新太郎「読書」、佐伯祐三「テラスの広告」とか。…共通点あまりないけど。
あ、そうそう、宮本三郎が「石橋正二郎氏像」を描いていた。これはアーティゾン美術館ならではの作品だろうねえ。
やはり所蔵品が豪華だと思う。眼福。