時々、さんざめく

とるに足りないニワカ趣味話(旅行、美術、酒etc)

5RoomsⅡ ー けはいの純度@神奈川県民ホールギャラリー

www.kanakengallery.com

書き手が珍しく現代美術を見に行く。以前こちらで見た橋本雅也の作品が観たくて。
morina0321-2.hatenablog.com

5つの部屋で、5人の現代作家による展覧会。なお、基本的に写真OKだったんだけど、橋本雅也の部屋だけ写真NG。

橋本雅也は展示会サイトに載ってる「ニホンスイセン」は展示されておらず、その代わり別の鹿角での作品「アヤメ」「ムクゲ」が。前も思ったが、こんな儚げな花弁を、どうやって彫ってるんだろう…。
それ以上に「石のような」作品があって、おや、と。石のような、というのは語弊があるかもしれない。照明を落とした中で白く輝く、とてもすべらかで、触ったら柔らかくても不思議じゃないような固まり。「母音の波形」というシリーズ。実際は土や木(カゴノキ)で作られてるらしいのだが、生きている肉塊のようにも思えたのはなんだったんだろう。
それ以上に石っぽく見えたシリーズ(なにせ、作品のタイトルが「石」だ)が、全部カゴノキでできていたのを知ってびっくりしている。

他の部屋だと、七搦綾乃の彫刻シリーズが気になる。
材料は木。ただし、どれもこれも水分を失った。
「血のつながった雫」、個人的には足の骨の化石のようにも見えた。要は結構グロテスクに見えてる。…肉だの骨だの、書き手の想像力がどうにもそっちだ…。
展示会サイトにも載ってるけど「rainbows edge」の彫刻シリーズは、水分を失ってる材料から生を作り出しているような。

いやまあ、一番材料がある意味うひゃあ、なのは和田裕美子なのだが。本物の髪の毛編んで作品作っておられる。凄い発想だなあ…。

このお三方は生きていたもの、要は有機質を材料にしておられるのだが、機械やコンクリで自動で動く仕掛けを作って作品を造られているスコット・アレン、展示会サイトに載ってるのはポリシートだけれど、今回飾ってあるのは紙テープで2階分のスペースいっぱいだよ!な大西康明のお二方は、材料が無機質。表現の方法はそれぞれ。
しかし、紙テープは踏んだり引っかかったりしそうで、かなりおろおろした。

それにしても、現代美術は難しい…。

関内から歩いて行ったけれど、あの辺りは歩いてて楽しいなあ。