時々、さんざめく

とるに足りないニワカ趣味話(旅行、美術、酒etc)

東京国立近代美術館コレクション展

www.momat.go.jp

インゲヤード・ローマン展の入場券を買った際、「サービスです」と受付の方から頂いた、東京国立近代美術館コレクション展。…お金払って入ろうと思ってた。なんというラッキー。これ、インゲヤード・ローマン展の開催要項には書いてないしね。
気になった展示を以下触れていく。まあ、半分ぐらいの絵は現代美術なので、あまり合わないのだけれど。

  • 1室が「ハイライト」。いきなりここに自慢の絵を持ってきちゃう。というかいきなりトップバッターが菱田春草王昭君」。菱田春草が描く女性ものは結構好きなんだよなー。横山大観「東山」も川合玉堂「彩雨」もいいし。あと、入江波光「霖雨耕牛」がかなり個人的にツボ。目を見張ったのは原田直次郎「騎龍観音」。日本画と洋画の折衷と言っていいのか。明治時代の絵でこれは凄いな。あ、そうそう、東京国立博物館「名作誕生-つながる日本美術」で見た、岸田劉生「道路と土手と塀」がこちらに(というか元々所有者はここ)。実は東京国立近代美術館のコレクションって写真撮影OKで、「道路と土手と塀」は東京国立博物館では撮影NGだったので、こちらで改めて。
  • 3室「ビフォー/アフター」(留学で描き方が変わった作家の留学前後の絵を並べている)。東郷青児記念損保ジャパン日本興亜美術館の「巨匠たちのクレパス画展」で可愛い「マミジロとモクゲ」描いてた須田国太郎、普段の画風は結構暗いんだなあ…。
  • 4室「「芸術」としての版画-創作版画と新版画」。実は気になってて、なかなかお目にかからなかった川瀬巴水をお目にかかる。「田子の浦橋」、いいなあ…。
  • 6室「日本画家の彩管報国」戦争関連。戦争の資金にするためにいい絵を描いて売る、という企画。戦争とは関係のない画題のもので結構好きなものが。武田鼓葉「桜」畠山錦成「菖蒲」堂本印象「朝顔」山元桜月「霊峰瑞色」など。山元桜月は富士山を描くことに力を注いだ画家だったのか。って、山元春挙の甥なんだ!戦争が関連している画題のは川端龍子「輸送船団海南島出発」。大きく南十字星が描かれてるのが…なんとも。
  • 7室「2018-50=1968」。1968年に描かれた絵を。1968年に描かれているので現代美術が多いのだが、東山魁夷「「朝明けの潮」のための中下図」がここに。他と一線を画している感じもいいなあ…。
  • ところで3階に入ってから妙にうるさいと思ったら、8室「時間の問題」の映像作品、リンダ・ベングリス「ナウ」だった。ずっとNow、Now言っててなあ…正直気味が悪いぞ…。
  • 10室「150年の東京」。鏑木清方「鰯」いいなー。で、日本美術院同人で描いた「東都名所」。小茂田青樹に御茶ノ水ニコライ堂描かせるのずるい…!