時々、さんざめく

とるに足りないニワカ趣味話(旅行、美術、酒etc)

【特別展】桜 さくら SAKURA 2020―美術館でお花見!―@山種美術館

渋谷の隣駅、恵比寿駅の混雑も、まあ普段と変わらずか(通常でも渋谷ほど混んではない)。
相変わらず都内なのに人通りの少ない道を歩く。
通りかかった明治通りの桜は、まだまだ咲き始めたばかり。

www.yamatane-museum.jp
定期的に開催されている桜テーマの展覧会。前回は2年前。
morina0321-2.hatenablog.com
恐らく作品は前回とかぶっているんだが、まあ、それはそれで。

世間動向の割には、そこまで来訪者が少ない、という感じがしない(山種美術館比で)。休日だからかもしれないが。


第1章「桜とともに」。桜と関わるひと、みたいなテーマなのかな。
最初に松岡映丘「春光春衣」。これが最初かあ…前回も衣の美しさで眼福だった絵。よくよく見ると、髪に金の砂子が少し蒔かれているんだね。綺麗…。
で、それに続いて菱田春草「桜下美人図」。前回と逆の並びだ。
そして、前回触れなかった絵もなかなかいいじゃないか、と思うようになっていたりする。寺崎広業の木版口絵「花見」の華やかな女性とか、菊池契月「桜狩」の貴公子の佇まいとか、橋本雅邦「児島高徳」は実は凄い桜の花が素敵だとか。


第2章「名所の桜」。
ひとまず今回も展示されているよ、奥田元宋奥入瀬(春)」。心ゆくまで眺めつつ。
前回は第2室の照明落としたところにあった加山又造「夜桜」が、今回は第1室の明るい場所に。明るい場所にあってもいいなあ…。
そしてこの章は石田武が随所に。「月宵」「千鳥ヶ淵」「吉野」。桜の展覧会の時は石田武ですな。うん。
あと、何故自分は前回触れていなかったんだろう、の山元春挙「裾野の春」。山の色が綺麗。


第3章「桜を描く」。
渡辺省亭「桜に雀」、川端龍子「さくら」は前回と同じく眼福。
稗田一穂「惜春」も来た!別の展覧会で見た作品。
morina0321-2.hatenablog.com
前回も悪くないと思っていた西郷孤月「月・桜・柳 のうち「桜」」もやっぱりいいなあ。
今尾景年「松月桜花」も結構好き…前回はスルーしてたのか…。
さて、前回はなかったものでおっと思ったのが、山本丘人「走春ノ或ル日」。洋画テイストでとても印象に残る。


そして第2室、今回も照明を落とした部屋で、夜桜。
石田武「春宵」と千住博「夜桜」は絶対ここに置かなきゃ、という意思を感じる。前回もここだった。
速水御舟「春の宵」もここ。眼福。


こんな世間動向だし、ぱっと春めいた展示は、気持ちまで上向きになる。


さて、恒例、ミュージアムカフェ・Cafe椿で和菓子タイム。

菱田春草「桜下美人図」モティーフの「春風」と、さくら緑茶。「春風」は胡麻入り漉し餡。胡麻風味がいい感じで美味しい。