時々、さんざめく

とるに足りないニワカ趣味話(旅行、美術、酒etc)

うるしの彩り―漆黒と金銀が織りなす美の世界@泉屋博古館分館

泉屋博古館は住友家の美術コレクション。「せんおくはくこかん」と読む。「泉屋」は元々住友家の屋号なのだそうだが(屋号は「いずみや」と読む)。本館は京都にある。分館なので建物は小さいけれど、六本木の一角にちょっとした庭園みたいなものを造ってる。

着いたのがお昼時だったのだが、丁度ランチタイム・ショートギャラリートークが。タイミングが良かったので参加してみたり。美術品の年代特定の話とか聞けてちょっと面白い。
で、ギャラリートークが終わった後に、もう一度展示を一回り。
ちょっと変わっているというか個人趣味が出ているのかな、と思う展覧会である。第一会場は日本のもの。能がお好きだったそうで、漆で装飾されている、能で使う鼓とか笛筒とか、衣装の打掛とか。宴会やハレの日に使う漆塗りの器一式とか。勿論、蒔絵箱とかもあるんだけど。香箱が多かったかな。
後は「椿蒔絵棗」。原羊遊斎の作。酒井抱一と仲良かったらしくて、デザイン案を酒井抱一が出してる(そのデザイン図もあったけれど、正直落書きっぽい(あ))のだが、その棗が参考にしたと言われてる「椿図」に目を奪われる。尾形乾山の作。おおお…。狩野常信「紫式部・黄蜀葵・菊図」も結構好き。
第二会場は東洋モノの漆作品と、明治時代の博覧会に出してた系の漆作品。個人的には日本の漆作品の方が好きではある…かな。