www.tnm.jp
展覧会の内容的に、こんにちはしますよね、という。
展示内容が結構変わるみたいなんだけど、流石にそこまでは追えない…。
「第1章 万国津梁 アジアの架け橋」。
琉球は12世紀ぐらいから交易が盛んだったようで(中継交易)。というわけで、船の図とか地図とか、貨幣とか、その時の交易物とか。
貨幣は中国銭もだけど、ローマ帝国貨幣とかオスマン帝国貨幣とかが。日本国内で出土したのは沖縄だけだそうな。
交易品だと、中国のものらしい三彩鴨形水注が可愛かったり、クリスが出てきたり。南方交易があったんだろうなあ…。
「第2章 王権の誇り 外交と文化」。
第二尚氏時代のアレコレ。この章が一番ボリュームあり、第1会場の半分以上と第2会場に跨っている。文化が花開いた時期なんだろうなあ。
まずは王家関連。家系図とか、政治系の文書とか、王家の宝物とか。
それから絵画。琉球は中国の影響が強いせいか、花鳥画とか山水画が多い。
でもって楽器。長線(三線っぽい弦楽器)に哨吶…ああ、これ「チャルメラ」なんだ!形状的にラッパだとは思っていたけど。
でもって茶器。琉球は喫茶の文化があった(中国から入ってきた)んだね。黄天目(小堀遠州所蔵品だったらしい)とか、褐釉天目が素敵。鉄軸灰釉流掛双耳水差のどっしりした焼き締めもいいぞ。
後は書とか(これも中国っぽい)、更に螺鈿とか漆器とか。
漆器は彫漆とか、更に独自の発展をした「堆錦」という顔料を混ぜたものとか、更に密陀絵も。密陀絵は漆器に顔料で絵を描いているもの(顔料に密陀僧という酸化物を加えるので密陀絵と言うそうな)。「朱漆花鳥密陀絵沈金御供飯」はとても美しい…。
そしてやはり外せない衣装。
www.tnm.jp
芭蕉布!桐板!苧麻!…紅型より絣の方が好きなんだよね(あ)
「浅葱地手縞織絹衣装」の手縞の柄も素敵だったなあ。
さて、第2会場にも続く第2章なのだが、実はこのセクションが写真OK。
結構な枚数の衣装(一番好きなのは「桃色地経縞絹芭蕉衣装」)に螺鈿、衣装の文様のパターン見本がまとまってる「御絵図帳」。
そして1ケース、妙に人だかりが。しかも女性が多い。
…あ、刀剣(納得)
元ネタ詳しくないけど写真は撮る勢(桃色の子は女子じゃないのか、と呟くレベルで← pic.twitter.com/8S9FOXma6W
— daily tsubamegaeshi (@morina0321) 2022年5月19日
実は平成館のロビーに展示もあったりする。このアカウントは詳しくないので「へー」ぐらい。
でも、「青貝螺鈿鞘腰刀拵」(号「北谷菜切」)は、螺鈿の鞘も柄も笄も美しかったなあ。
「第3章 琉球列島の先史文化」。
いきなり歴史が戻ったよ。
で、驚いたのは、一番最初の展示が、戴いたリストに載ってない。でも展覧会サイトの代表展示物としては載っているので、どういうことだろう…となったり。
ともあれ、「蝶形骨製品」。ジュゴンの骨で、複製模型も出ていたんだけど、立体的な蝶の形になるようになってる。
やはり海のものが多くて、装飾品にはタカラガイやサメの歯を使っていたり、貝斧(シャコガイで作成)や貝匙(ヤコウガイ=螺鈿の材料の貝で作成しているのでキラキラ)とか出ていたり。
そうかと思えば、九州の市来式土器が沖縄で出土していたり、糸魚川産ヒスイや腰岳産黒曜石で作られた装飾品もあったり、銭の類も出ていたりするので、本土や中国とも交流がありそう。
こういうのも面白いよね。
「第4章 しまの人々と祈り」。
民間のお祭り(ハレの日)に使用する物品や、葬儀関連、更に琉球神道関連も。
まずはハレの日。衣装「紺地格子に緯絣芭蕉桐板衣装」は赤地に紺の格子が絣になっていたり、「紺地御絵図柄絣苧麻衣装」は藍染めの「宮古上布」で、「黄色地御絵図柄絣紬着物」の絣も可愛くて。
あとは衣装じゃないけど、「紺地手花芭蕉木綿手巾」は手花の柄が可愛くて。
なんかどれもいいデザインだな…と思ったら、4点とも日本民藝館所蔵。
…好みのデザインを所蔵していらっしゃるなあ、ここは…。
葬儀関連だと、恐らく骨壺に使われてたであろう大きな壺と、厨子甕(琉球は洗骨という葬制があるのは存じ上げている)。
壺はパナリ焼。パナリは新城島の別名で、新城島は上地島と下地島の2つで成り立っているので離れ=パナリ、らしい。どっしりとした感じの存在感のある壺。
琉球神道関連だと、ノロ関連の展示や、斎場御嶽からの出土品。
斎場御嶽は「せーふぁーうたき」と読む。御嶽は祭祀を行う施設、斎場御嶽は琉球王国所有の御嶽。王家の女性が聞得大君(ノロの最高位)に就任して儀式を行う。
儀式用のハビラハギギン(布を繋ぎ合わせて作った衣装)が凄いデザインで面白い。
玉ハベル(ハビラとかハベルは蝶の意味らしい)・玉ダスキ・玉ガーラのような装飾品も面白い。玉は色ガラス玉なのかな。
「第5章 未来へ」。
ここまで展示物を拝見してきたけれど、
琉球は特に戦争で、沢山のものを失っているので、最後は復元品の展示物。
morina0321-2.hatenablog.com
数か月前にも関連展示が出ていた。
www.nhk.jp
日曜美術館でも先日復元についての放送があったよ。
恐らくさわりだけなのだろうけど、勉強になる展覧会であった。
特設ショップは色々あったけれど。
本日のお買い物。...このアカウントはどこに行ってきたのか pic.twitter.com/Hpc60OQHFE
— daily tsubamegaeshi (@morina0321) 2022年5月19日
書き手が買ってきたものはアンテナショップ的な。泡盛も売ってたよ。
余談。
写真は撮るけど朝ドラは見てない勢 pic.twitter.com/hpgibNmueN
— daily tsubamegaeshi (@morina0321) 2022年5月19日
刀剣男子もあったけれど、すぐ傍にこういう展示もあった。朝ドラ見てないけど…。
場所が場所なので(何が)、続く。