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初めての国立科学博物館はこちらになった。
近隣は何度も通っているのに、なかなか中に入る機会がなく。これを機会にこんにちは。
…だったのだが。
こちら、平日午前中に予約して入ったんだけど…予約時(3日前ぐらいかな)は全然余裕そうだったのに、なに、この人だかりは…。
1つ問題点があって、宝石とか宝飾品の展示って、どうしても小さいものの展示になるので、ケースの前にひとが密集しやすいんだよね。
で、こういう展示会って友人とかと一緒に来るわけで。しかも感想言いやすいから、まあ口を開くわけで。
…このご時世、そういうのが駄目な方は避けた方がいいです。ストレスになるので…。
こちらの展覧会は5章構成で、5章以外は写真撮影OK。
第1章「原石の誕生」。
原石展示。
大きな原石の結晶がどどんと。石から飛び出ているような造形のものもあり。
面白いなあ。こういう方が、成形した宝石よりも科博っぽいのかもしれない。
目玉は巨大なアメジストドーム。一緒に写真撮影する方も多かった。
第2章「原石から宝石へ」。
まずは原石から宝石へするのにどう加工していくか、という話から(この辺が科博っぽい)。ダイヤモンドのブリリアントカットの工程見本や、輝きを生む屈折率や分散の話。…後者は物理だなあ…。原石とかはどちらかというと地学のジャンルだけど。
ただ、ダイヤモンドより分散や屈折率をが高い、スフェーンやスファレライトという石があることを知る。
で、そこから、人類がどうやって綺麗な石をアクセサリーにしてきたか、という宝飾品がずらり。こちら、現在休館中の国立西洋美術館の「橋本コレクション」だそうで。休館中だし近所だから貸し出しもしやすかったかなあ。それにしても凄い量なんだけど。
凄い量なので、もう、どれが好きとか嫌いとかよく分からなくなってくるよ…。
第3章「宝石の特性と多様性」。
様々な宝石を、学術的なことを交えて(ここが科博)説明。
ルビーとサファイアが元々は同じ鉱物なのは存じ上げていたけれど、エメラルドとアクアマリンが同じなのは存じ上げなかったかも。後者はベリル(緑柱石)グループで、モルガナイトもここに入るそうで。書き手はアクアマリンが誕生石なんだけど、エメラルドになると5月だよね…。
あと、書き手、昔、上流から川に流れてくるガーネットの粒を拾う体験をしたことがあって(謎体験)、なんとも言えない感慨が過ったり。
ここもとにかく展示が多い。知らない宝石も沢山出てくる。
というわけでマラカイト=孔雀石を撮影したり(恣意的)。原石も磨いても強調される孔雀風模様。素敵。
あ、科博らしく、モース硬度やへき開の話もあったり。
第4章「ジュエリーの技巧」。
ここからは宝石が職人によって加工される…要はアクセサリー展示。
豪華なアクセサリーとか、アクセサリーで四季を表したり。目の保養ですな。
で、何故か最後に、「生物に由来する宝石」というコーナーが。要は、鼈甲・象牙(アイボリー)・珊瑚(コーラル)・琥珀(アンバー)、貝殻も貝の内容物、要は真珠なんかも。そうか、この辺って加工して宝石にするものね。
化石から出来る宝石もあって、アンモナイトからできる宝石・アンモライトもあったり。こういうのも科博っぽい、かな。
階が替わって、第5章「宝石の極み」。
アルビオン アート・コレクションが協力しているとのこと。アクセサリーが年代順に並んでいる。
ちなみにこの章は写真NG。
www.albionart.com
アルビオン アート・コレクションのジュエリー美術館が参考になるかもしれない。いくつか展示されてた作品もあるよ。
やはり技巧がどんどん凄くなっていく。とはいえ、古代のアクセサリーだって綺麗だけども。
しれっとカルティエとかショーメとかブルガリとか置いてあるよ。
morina0321-2.hatenablog.com
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懐かしいなあ、この辺りの展覧会。
そうそう、アルフォンス・ミュシャの小さな絵画が埋め込まれた、ジョルジュ・フーケ(アールヌーヴォーのジュエリーデザイナー)の作品もあったりした。時代の寵児の豪華コラボなんだろうなあ…。
で、ミュージアムショップの前に、もう1つ小特集。
「化石由来の宝石」。なんか、科博が自分らしさを戻そうとしているような(あ)。
桜石とかトラピチェ・エメラルド(花形の模様が出るエメラルド)とか、知らないものばかり。勉強になるなあ…。
ここは写真OKだった。
いや…目の保養も勿論だけど、なんだか凄く勉強になった気がする。展覧会としてはとても良かった。
本当は常設展も回ろうかと思ったんだけど、ちょっと人が多くて気疲れが酷く、今回はお預け。一度は常設展行かないとねえ…。