前の場所からは、徒歩。
ブルーノートを通り過ぎるんだが、店の前の大御所のポスターを拝見して「普通のアーティストは顔に落書きなんかしないんだよね」と思ったり(なにが)。
www.yamatane-museum.jp
なかなかタイミングが悪く、随分会期後半になってしまった。
ゆるい系日本画展覧会。
「第1章 江戸時代の「ゆるかわ」若冲・芦雪」。
ゆるい伊藤若冲、と、いつも結構ゆるい長沢芦雪である。
若冲はかわいい「お福図」と、一瞬鶏が上を向いてるのが理解できなかった「蜻蛉と鶏図」が気になった。
あ、展覧会ポスターの絵は若冲「伏見人形図」。これもゆるい…。
芦雪は、最近お正月が近かったからかもしれないが、「月見布袋図」と「七福神図」というおめでたい題が2点。前者はただゆるかわなんだけど、後者は細部がとてもしっかり描かれていておおっと。
で。
#癒やしの日本美術展 は、2/4(日)まで
— 山種美術館 (@yamatanemuseum) 2024年2月2日
本展では、長沢芦雪《菊花子犬図》(個人蔵)をスマホで撮影いただけます🤳
ぜひ撮影して、記念にシェアしてくださいね♪
皆さまのご来館をお待ちしています!#tokyomuseums pic.twitter.com/aHCTnoIwaO
www.instagram.com
どうして芦雪「菊花子犬図」が写真OKなのか。これはもう、語彙消失レベルの可愛さ…。
「第2章 癒やしの風景・心地よい音」。
今回は2点びっくり。
柴田是真「墨林筆哥」、よく拝見するのはこちら。可愛くて大変好きなんだが。
蒔絵師で絵師でもあった柴田是真の漆絵《墨林筆哥》(山種美術館)。30図のうちの一番人気は、この蛙くん♪得意げに琵琶を奏で歌う表情や、演奏に聴き入る蛙たちは愛嬌たっぷり。蛙嫌いの方も思わず笑みがこぼれるのでは?(山崎) pic.twitter.com/sXW8FTfRzQ
— 山種美術館 (@yamatanemuseum) 2014年1月28日
が、今回は違う頁も出ていた。合計8頁。他頁も拝見したかったから大変嬉しい。
1つはこちら。
柴田是真《墨林筆哥》( #山種美術館)
— 山種美術館 (@yamatanemuseum) 2023年12月14日
こちらの作品、一体何を使って描かれているでしょう?
正解は…漆なんです!
「漆絵」といって、蒔絵師でもあった是真が考案しました😉
本作品は30図を収めた画帖で、#癒やしの日本絵画展 では、8図を公開中!
ここでは、美しい虹🌈をご紹介!
残り7図は会場で…🤭 pic.twitter.com/rebSZQZZIU
ええと、これ、虹も漆…なんだよね…?
日本画で虹を題材にする方はあまりいなくて、結構難しい題材でもあるんだけど、是真は…なんでこんな自然に虹描いてるの…?本当に意味が分からない。
「文化遺産オンライン」で作品自体は拝見できるのだが、できれば期間中に頁替えして沢山見せて頂けるといいなあ…。
あと、千住博「光」は初めて拝見したと思う。滝じゃないし(そこ?)
千住博《光》(山種美術館)。耀く金地の余白を背景に、水面の水蓮の葉と、水辺の木々が美しい群青で描かれた屏風。眺めていると、金がキラキラと輝きを増し、静かな水面が風に揺れ、木々の奏でる音も聞こえてきそうです。(山崎) pic.twitter.com/c26P6kuGuO
— 山種美術館 (@yamatanemuseum) 2014年8月12日
平川敏夫「篁韻」もとても格好いい。雪積もる竹。
あと、小川芋銭「農村春の行事絵巻」が出ていて、こちらは芋銭らしい、ほっこりした絵なのだけど、特別に山口晃「肖像画 小川芋銭」が出ていた。小川芋銭が、自らの描く河童に懐かれているという…。なんか雰囲気が凄くいいんだよねえ。
「第3章 かわいい動物・愛しい子ども・親しい人との時間」。
個人的には、今まで拝見したものも含めて、動物系かなあ。
竹内栖鳳「みゝづく」はよく拝見していて、いつもの通りに可愛いけれど、「艸影帖・色紙十二ヶ月のうち「達磨」」は初めてかも。これも可愛い。
平福百穂「千鳥」は鳥の毛の感じがとても素敵。
川崎小虎「仔鹿」は可愛いし、配置というか余白も素敵な感じ。
下田義寛「白暈」は羊の親子で、毛のもふっとした感じも良いのだが、背景が凄い幻想的で格好いい。夕暮れのような光に、枝を広げた大きな木。
あと、これは「親しい人」になるんだろうか。尾形月耕「美人花競 花やしき」が。山種美術館、尾形月耕お持ちでいらしたか!
「第4章 心が解き放たれる絵画」は第2室=照明を落とした部屋。
仏画的な絵がメイン。
なんだけど、個人的におおっとなったのは工藤甲人「示現」。
植物の絵…なんだと思う。でも、この幻想的というか、むしろ抽象画のような。仏画揃いの中にあっても不思議と違和感がない。凄く格好いい。
色が黄金メインなのもこの部屋にあうんだよなあ…。
山種美術館、まだまだ知らない絵画お持ちでいらっしゃるなあ…。
もう少し早く来れば良かったね…。
で、Instagramにも載せたけど、この日の和菓子inCafe椿。
美しく美味しいやつを。美美美 pic.twitter.com/BuqHXlYCVJ
— daily tsubamegaeshi (@morina0321) 2024年1月27日
小茂田青樹「愛児座像」(作品自体は第3章に)モティーフの「晴れ着姿」。
今回は和菓子自体のビジュアルで選んだ。美しい…。
続く。