明治生命館はいつ拝見しても恰好いいなあ…。岡田信一郎の建築は結構好きなんだよね。
三菱一号館美術館が近所なので、割と頻繁に拝見していたりする。
で、元々世田谷にあった静嘉堂文庫美術館。明治生命館の中に移転してきた。
個人的には伺いやすくなり、しかも建物も素敵な場所という。
同じ岩崎財閥系、三菱一号館美術館とタイアップもしやすいだろうしね。
で、こちらの展覧会は、移転したということで、静嘉堂の名宝展示。
morina0321-2.hatenablog.com
…こちらとかぶらなくもないが、まあ、それでも行っておくべきでしょう、と。
前後期制。
先に建物の話。
明治生命館の凄い外見から美術館の中に入ると、広いホワイエになってるんだが。
き、煌びやかだ…若干自分が場違いにも思うぞ…。
で、展示室の入口の自動扉が黒で。綺麗&簡単に中が見えないように、なんだろうけど(ちなみに展示室から入口&出口を見ると、透明になっててホワイエがよく見えるようになってる)、一瞬、展示室の入口が分からない…。これは最初、戸惑う。慣れれば大丈夫だけど。
なお、ホワイエにもいくつか展示があり、「紫水晶木蓮式瓶」はいかにもアメジストで個人的に好み。
「第1章 静嘉堂コレクションの嚆矢―岩﨑彌之助の名宝蒐集」。
岩﨑彌之助は二代目ですな。
龍泉窯の「青磁鯱耳瓶(砧花入)」の色合い(龍泉窯は凄いなあ…)とか、「和漢朗詠集 太田切」の和紙とか個人的に大好きなんだが、やっぱり唐物茄子茶入の3つは目玉なんだろうなあ。色も綺麗だし。
以前拝見した付藻茄子に、松本茄子(紹鴎茄子)、利休物相(木葉猿茄子)が揃った展覧会もなかなかないかと。通期で拝見できるよ。
菅原直之助の刺繍額「翁」も細かくて凄い。
あと、こちらは第2章のなのだが、同じ部屋に「油滴天目」が展示されている。油滴が緑がかって見える…。美しいなあ…。油滴天目は前期しか拝見できないのでお早めに。
「第2章 中国文化の粋 第1部 宋~元時代」。
第2部=後期は「明~清時代」に変わるらしい。
龍泉窯の「青磁椀(一対)」と、伝・夏珪「山水図」が特に好き。
あと、個人的には堆朱(赤い漆を塗り重ねたもの)は好きじゃないんだけど、「花鳥堆朱盆」はデザインが嫌いじゃなかった。
「第3章 金銀かがやく琳派の美」。
ええと。本阿弥光悦「草木摺絵新古今集和歌巻」があまりにツボ過ぎてですね。
金泥で植物を書いて装飾にして、砂子もふんだんに使って、文字と紙のバランスも物凄い好みで。ありがとうございました(倒れる)
光悦流の文字で飾っていた「秋草蒔絵謡本箪笥」も格好良かった。
酒井抱一も2点出ていたんだが、いまいち好みでなく。鈴木其一「雨中桜花楓葉図」の方が好みかなあ。
尾形光琳「鵜舟図」は可愛かった。
「第4章 国宝「曜変天目」を伝えゆく―岩﨑小彌太の審美眼」。
目玉は窯変天目(稲葉天目)なんだろうなあ…。
三彩も展示されていたんだけど、あまり好みでなかったんだよね…。
そんなに広い美術館ではない(元々の静嘉堂もだけど)ので、他の東京駅付近の美術館と一緒に拝見しに来る、というパターンが一番いいかもしれない。
個人的にははしごしたので時間大丈夫かな、と思ったけど、問題なく回れた。
時間とかタイミングで後期も来訪するかもしれない。