永青文庫の難点は、電車の駅から遠いところ。
今回は地下鉄早稲田駅から歩いたんだが、酒を持って歩くには遠いぜ(何買ってきてるの)
「仙厓ワールド―また来て笑って!仙厓さんのZen Zen 禅画―」が本日開幕しました。皆さまのご来館を心よりお待ち申し上げております。出品リストはこちら↓https://t.co/mi0tJFk0bH pic.twitter.com/ORey9pd2Dl
— 永青文庫 (@eiseibunko) 2022年5月21日
まあなんというか…副題からしておかしいよね、という…(おい)
仙厓=仙厓義梵に焦点をあてた展覧会。
morina0321-2.hatenablog.com
仙厓義梵は「ゆるい禅画」とか言いようがない禅僧。
当時から人気があったようで、ひっきりなしの執筆依頼に耐えかねて、83歳(!)で「絶筆の碑」というのをわざわざ立てたにもかかわらず(しかもこちらを描いた掛け軸が前期展示で公開されてる)、依頼が絶えず、結局亡くなる年まで描いていたそうな。
個人的にもこの方の絵が好きで、こんにちは。
まずは4階。
禅画キャラの人気投票をやってしまうぐらい、とにかく個性的な絵が並んでいる。
まるで鬼と一緒にポーズをとっているのかのような「鍾馗図」、海老とったどー!と嬉しそうな「懶瓚煨芋図」。
猪の頭被って包丁持ってどう見ても不審者な「猪頭和尚図」。
【仙厓ワールド】一方の猪頭和尚(写真左)は、猪の頭を好んで食べ、人の吉凶禍福を予言する能力があったといわれます。ともに奇人として知られ、禅宗絵画ではしばしば一対で描かれました。どちらも6/19(日)までの展示です。#獣の呼吸は使えません pic.twitter.com/x7DKyoErMn
— 永青文庫 (@eiseibunko) 2022年5月31日
若干龍の顔がバカにしている感じの「龍虎図」。
【仙厓ワールド】本展のチラシにもなっている「龍虎図」。よーく見ると引手跡があり、もともとは襖絵であったことが分かります。ぜひ会場でご確認ください。現存唯一の襖絵とされる本作は、6/19(日)までの公開!展示終了直前は混雑が予想されますので、お早めのご来館をおすすめします。 pic.twitter.com/CdmyXHP7i0
— 永青文庫 (@eiseibunko) 2022年5月29日
もう…なんと言っていいか…(吹き出すのを堪えている)。
また、仙厓義梵だけでなく、兄弟子の誠拙周樗の絵もある。
ここまで
3階は仙厓義梵だけでなく、誠拙周樗と、白隠慧鶴も。でも、白隠慧鶴の方が真面目な気がするよね…。
仙厓義梵の独自の絵は続く。
「朧月夜図」は、多分朧月夜で暗い中で、捨てられてた縄を蛇と間違えて大騒ぎする図だったり。
「花見図」には「楽しみは 花の下より 鼻の下」って上手い川柳が描かれてたり。
「托鉢図」には「はぁーーーーーち」ってそのまんまじゃないか!という文字が書かれていたり。
「虎図」は…いやこれ虎じゃなくて猫でしょ…とか。
誠拙周樗も「鰯の頭図」でユーモラスに鰯描いてたりして。
2階は、永青文庫の創立者・細川護立が禅画をどう集めていたかにスポットが。
「白隠墨蹟」という禅画を解説した本を作成したのだけど、表紙を結城素明、見返しの下絵を平福百穂にお願いしている。いやあの贅沢ですからね…?
「沢庵和尚全集」の見返しの下絵も平福百穂にお願いしていて、個人的にはこちらの絵がとても好き。
凄い、こんなに笑いをこらえられる展覧会になるんだなあ。
面白かった。
こちら、前期後期制で、絵の展示はほぼ入れ替わるので、後期もぜひ行きたい…。