時々、さんざめく

とるに足りないニワカ趣味話(旅行、美術、酒etc)

企画展 ライトアップ木島櫻谷-四季連作大屏風と沁みる「生写し」@泉屋博古館東京


入場前にHARIO Cafeでフルーツサンドを。ハーフサイズは休憩には丁度良い。そして綺麗…。


本題。
sen-oku.or.jp

お待ちしておりました。推しの展覧会です(お)
なお、ライトアップとなっているが、本当に照明を当ててるわけではない(日本画なので痛んでしまう…)。
写真は1作品のみOK。


「1 四季連作屏風のパノラマ空間へ、ようこそ」。
六曲一双の屏風がずらっと。圧が強い。
作品としては6点(櫻谷の作品としては5点)しか展示してないんだけど(なので、今回全体的に展示数が少な目)。
大正時代の作品で、40歳前半に描いた屏風5点なのだが、この頃の櫻谷はちょっと琳派っぽい。簡略化というかデザイン化というか。
唯一写真OKなのが「燕子花図」。尾形光琳の「燕子花図」(根津美術館蔵の有名なアレ)オマージュなのだけど、燕子花自体は写生に基づいているので、形がばらついている。


「2 「写生派」先人絵師たちと櫻谷」。
ここからは動物画。
ここは先人たちの作品もある。
…って、いきなり円山応挙出してきたりするしね…(遠い目)「双鯉図」、美味しそうって思っちゃった…(え)生き生きピッチピチなんだもの。
応挙の息子の円山応瑞「牡丹孔雀図」も体色が綺麗。
白井直賢「福寿草鼠図」の鼠がもふもふしてて可愛い。
で、それを踏まえて持ってくるのが櫻谷「葡萄栗鼠」…リスの毛描きが本当に柔らかそうなやつ…!
伝・森徹山「檀鴨・竹狸図」は狸が匂い探ってるような虫が凄い細かい。
で、踏まえた櫻谷「秋野老狸」は狸の毛並みがもふもふすぎる…。周囲の秋枯れの景色も素敵で。
で、森一鳳「猫蝙蝠図」は毛書きなし、さらっと描かれている猫だが、これはこれで可愛い。
一方、櫻谷も毛描きなしでさらっと描いてる「狗児図」。…さらっと描いても可愛い犬、なんなの…。


「3 櫻谷の動物たち、どこかヒューマンな。」。
引き続き動物画。
1つだけ櫻谷の作品でないものが。望月玉泉「蘆雁図」。流石の「あしかりさん」である…。美しい。
櫻谷も鳥の絵がいくつか展示されていたけれど、そちらよりは四つ足の動物の方が良いかも。
「獅子虎図屏風」、虎がなんだか可愛いぞ…?そして獅子はとても凛々しい。
「雪中老猪図」。猪がなんだかとてもユーモラス。毛並みもふっと。
鹿の絵が3点出ていたけれど、「雪中孤鹿」「秋野孤鹿」どちらも毛並みが凄い。「秋野孤鹿」はお尻も可愛いんだよな…。
そして可愛い動物たくさんの「写生帖」まで。眼福。


で、第4展示室は展覧会と別の展示。
「住友財団助成による文化財修復成果-文化財よ、永遠に」。
修復された作品2点。
毘沙門天立像」はちょっと変わっていて、胸部左右に鬼面。
呉春・亀岡規礼「松・牡丹孔雀図衝立」も孔雀の体色が綺麗だなあ。
これはこれで面白かった。


推しを堪能。
続く。