時々、さんざめく

とるに足りないニワカ趣味話(旅行、美術、酒etc)

藝大コレクション展2022 春の名品探訪 天平の誘惑@東京藝術大学大学美術館

museum.geidai.ac.jp

というわけで、この日は上野の気になった展覧会ぶらぶらデー。


東京藝術大学大学美術館、コレクション展。コレクション展は初めて。
440円というお手頃価格で、写真撮影が「一部」OKという。
…一部?…一部どころか「殆ど」OKだったんだけど…?


入口でお出迎えの子が。

…これ…は…。
実はデザイナーの籔内佐斗司さん、東京藝術大学大学院の教授でもあります。


今回は特別展と異なって、地下1階だけで実施。

入っていきなり目に入ったのは、とても色彩が鮮やかな仏像。
京都・木津川にある浄瑠璃寺の「吉祥天立像」の模造。
模造は関野聖雲が昭和初期に作成したもので、模造だけあって彩色が本当に綺麗。全方位から拝見できるのも良い…。ただ、こちらは本物もとても美しいのだとか。
で、何故この模造があるのかというと、吉祥天立像が安置されている厨子の扉の一部が藝大所蔵になっているからみたい。厨子の壁1つ1つに描かれている仏画も美しい…。
鎌倉時代のものなのだけど、写真OKなんだ…。
あ、ちなみにこの彩色、今回の展覧会のサブタイトル「天平の誘惑」にちなんでいて、天平時代の色彩を受け継いでいる、という意味での展示なのだそうな。

実際の天平時代の品は、東大寺法華堂天蓋(残欠)。
当時の美しい色彩が残っていて、綺麗だなあ…と思っていたら、その縮小模造も展示されていた。明治時代の模造。ああ、竹内久一の作なのか…。
いやもう…美しい…。
竹内久一はもう1点彫像が出ていた。「韋駄天」。これも凄い躍動感で格好いい。

ここからは天平の香りを含ませながら、コレクションが続いていく。

大型の油彩画が並ぶ一角。
山本芳翠「猛虎一声」。…いや…これはとても迫力のある美しい虎…。
その隣は和田英作「野遊び」。こちらは天平…もう少し前かな、の女性3名。とにかく衣服がとても美しい。咲き誇る藤も負けずに美しい…。
工芸もある。小場恒吉「彩色手箱」が天平の色彩を参考にされていてとても鮮やか。
また、「綵観」は、絵画も漆工も木彫も七宝作品も入っている木製の小型屏風。絵画に橋本雅邦・川端玉章・野口小蘋・荒木寛畝、漆工に白山松哉、木彫に竹内久一、七宝に濤川惣助…なにこのメンツ…。
濤川惣助はもちろんドツボだけれど、荒木寛畝ってそんなに好みでないんだけど、こちらの孔雀はとてもツボに入った…(孔雀ということもあって載せていく)

でもって、狩野芳崖。「奈良官遊地取」という奈良各地のスケッチが出ていて、鹿可愛いとか仏像ゆるいとか楽しんでいたら…「悲母観音」でひっくり返った。
まず、明治時代(明治中期、19世紀!?)の絵で(しかも芳崖の絶筆、亡くなる4日前って御冗談でしょ…?)、こんなマンガ?アニメ?こんな表現出てくるの?…普通じゃないよ…。
そしてとても美しい…。
こんなの、3桁の日本円で拝見できて、しかも写真撮れていいの?本当に?

更にその横に、菱田春草「水鏡」が。
morina0321-2.hatenablog.com
以前拝見した絵だけれど、美しくて大好きだよこの絵…!いいの?写真良いの?

橋本雅邦「白雲紅樹」、川端玉章「墨堤春暁」が続いて、柴田是真「千種之間天井綴織下図」(残念ながら「千種之間天井綴織」の実物は燃えて消失してしまったそうな)まで拝見できる。
…入場料と展示物のアンバランスよ…。


想像をはるかに超えて良いものを拝見させて頂きました。
ありがとうございました。


続く。