「菊池寛実記念 智美術館」。菊池寛実(きくちかんじつ)は炭鉱の実業家だったみたいで、娘さんの智(とも)が陶器のコレクターで、そこから始まってる美術館。
敷地が菊池寛実の所有だったこともあり、菊池寛実の名前が先に出るようで。
場所は存じ上げていた、というか、大倉集古館の近所で、気になっていた美術館ではあった。泉屋博古館東京も近い。
ただ、成立的に、近現代の陶器に強い美術館なので、あまり縁がなかった。
畠山耕治 ー 青銅を鋳る
— 菊池寛実記念 智美術館 (@MuseeTomo) 2022年9月1日
Koji Hatakeyama
Founding Worlds of Bronze
2022年9月17日(土)~12月11日(日)
智美術館ではじめての金工展。#青銅 #畠山耕治 #kojihatakeyama #hatakeyamakoji #鋳金 #鋳物 #metalwork #bronzework #Casting pic.twitter.com/yAZkl00agH
ちょっとこの青銅器の外見が気になって。金工の展覧会、初めてだったんだ…。
畠山耕治は「菊池寛実記念 智美術館」とは縁があって。
美術館の銘盤は畠山耕治が作成している。
#畠山耕治 ー #青銅を鋳る 展開催中。この館銘板の縁と文字は畠山氏に依頼し制作いただいたものです。建築の一部としての #鋳金 制作を敷地入り口からご覧ください。#青銅 #鋳物 #鋳造 #金属工芸 #金属加工 #智美術館 #kojihatakeyama pic.twitter.com/t2Qicvxsv2
— 菊池寛実記念 智美術館 (@MuseeTomo) 2022年9月30日
建築の一部も畠山耕治が作成している。
\閉幕まで2週間!/
— 菊池寛実記念 智美術館 (@MuseeTomo) 2022年11月26日
「畠山耕治ー青銅を鋳る」展
12月11日まで、残すところ2週間。
当館展示室に畠山氏による銅製の壁があることをご存じでしょうか!?
小さな装飾品から大仏までサイズに自由度がある鋳金ならではの制作。
建築の一部としての鋳金をご覧いただけます。 pic.twitter.com/PXAJz2rvB6
美術館の建物自体もかなりのアート作品で、建物の写真はNG。今回は2点のみ写真撮影OKだった。
さて。展覧会の広告に出ている写真が器なので、そういう作家なのかと思ったら。
そこがまず違っていた。
展覧会に出ていた作品は、大部分が箱の形状。初期の頃のスタンダードな長方形の箱から、多面体なものまで。
初期の頃は箱は本当に青銅とか錫のみで、だんだん中に(開けないと見えない)金箔や銀箔を張るようになって。
外側は初期は武骨(でも個人的には結構好き)で素材そのものだったのだけど、どんどん「着色」されていく。着色は薬品や熱で化学変化させてつけているそうな。
この「着色」の具合が凄い。地が黒で、そこに赤や茶や緑のような色がついていく。
個人的に想起したのは、炎の形や、仏像の光背。
あとはへぎ板を原型で使って、それによって木目が付いたギザギザな箱を作成したり、点数は少ないけれど、筒状のものがあったり。
器というか、鉢の形をしたものは3点だけだったかな。実はかなりの大型作品3点。
あと、「水平のもの」という、長い棒が壁に設置されていた作品もあった。何かの武器的な。
最後に小型の青銅作品も。「紙刀」のシリーズ。
所謂ペーパーナイフだけど、全部色も表情も違う。面白いなあ…。
ミュージアムショップで作品が販売されていた。
畠山耕治は自身の制作を、箱の形態をはじめとした造形作品、建築の一部としてのコミッションワーク、そして茶道具や時計などプロダクトの3本柱で構成しています。
— 菊池寛実記念 智美術館 (@MuseeTomo) 2022年12月2日
本展では、造形作品を展示室で、コミッションワークを当館敷地内で、プロダクトはミュージアムショップでご紹介しています。 pic.twitter.com/wpzVfb10kX
こちらも展示の一部の位置づけなんだね。
入場受付とほぼ一体化している小さなスペースなので、ちょっと入っていいか悩んだ。スタッフの方が「どうぞどうぞ」って仰ってくれて入れたけれど。
あ、スタッフの方々、非常に親切でありました。ありがとうございました。
これはこれで、なかなか面白い展覧会ではあったなあ…。
さて。
ミュージアムカフェ、というか、美術館に付属しているカフェ(美術館入場しなくても入場可)がある。
https://www.safu.tokyo/
流石に疲れたのでカフェタイム。
なんだか異世界にいるようです pic.twitter.com/vvox0h9TZv
— daily tsubamegaeshi (@morina0321) 2022年11月23日
…いやあの、どこですかここ…?
都心ど真ん中だよ。泉屋博古館東京のHARIO Cafeもかなりの憩いの場だけど、これはまた…。
天気は悪かったのだけど、これはこれで良い。
庭園と、洋館があるんだよね。こちらの建物は実業家の千葉亀之助の家で、菊池寛実が受け継いでるのだけど、元々洋館は千葉亀之助が建てたのだそうな。入口から建物が拝見できるけど、いやあ格好いい…。
頂いたのは「珈琲とひとくち甘味」。ひとくち甘味は日替わりみたいで、この日頂いたのは水羊羹かな。美しく飾られている赤や黄色は砂糖。
コーヒーは現代作家が作成した器(お名前までは分からず)。結構薄造りで、スタイリッシュ。
気になる展覧会があったらまた来たい。できればカフェも一緒に。
メニューにアルコールもあるんだよねえ…(そこ?)