時々、さんざめく

とるに足りないニワカ趣味話(旅行、美術、酒etc)

花ごよみ ー横山大観・菱田春草らが咲きほこるー@嵯峨嵐山文華館

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morina0321-2.hatenablog.com
まあ、こちらも来ますよね、という。


1階。
西村五雲「春宵老狸」。…丸くなって寝てる狸が滅茶苦茶可愛い…。木の描き方も素敵。
菱田春草が2点。「豊公」は幼少の頃の豊臣秀吉蜂須賀小六と出会う場面、らしいのだが…いやこんなに秀吉、可愛かったんですか(え)「春庭」は白い孔雀鳩と紅白の躑躅。背景のグラデーション含めて、柔らかく温かい色で綺麗。
速水御舟「牽牛花」は墨色で牽牛花=朝顔を描いている。花はわざと滲みを使って描いてるそうなんだけど、色も含めてとても凛々しい。
ガラスケースに入った「諸家色紙」は、恐らく沢山の方が寄せ書きされてるのだと思うけれど、今回は西山翠嶂・豊島停雲・猪飼嘯谷。どれも素敵だけれど、豊島停雲の文鳥がふくふくしてて、留まってる枝の梨の花がとても可愛らしい。
菊池契月「紅葉美人」は江戸時代の初期ぐらいの美人画かなあ。優美で素敵。
土田麦僊「鶏頭花」はケイトウが凄い派手に描かれてるんだけど、葉も赤みがかって枯れた感じなのが良い。
横山大観「紅梅」はほぼ墨一色の笹と梅の木に、薄く紅梅を描いている。同じく黒で描かれた鳥が一羽。ちょっともふっとしてて、笹の葉のシャープさと対比してていいなあ。
鏑木清方「柿」は、お母さんに負ぶわれている赤子が、勝手に枝の柿をもいでしまっている図で、清方の「生活を描きたい」感じが伝わる。
榊原紫峰「桃花黄鳥」は花の色がなんとも不思議な色をしていて。


2階はあまり展示替えがなかったのだけど。
山口蓮春「春」は青い鳥と梅の構図。とてもシャープで格好いいと思わせる。
原在謙「花鳥図屏風」は、花も綺麗だし鳥も可愛い…んだけど、雀がおもいっきり振り返っていたり、二匹の鳥が地面でもつれ合ってたり、なんだか変にアクロバティック。

いやあ、こちらもなかなか眼福だった。
ただ、福田美術館と嵯峨嵐山文華館に、丁度ツアーの団体客様がいらっしゃったのかな、福田美術館ではすれ違っただけなんだけど、嵯峨嵐山文華館ではちょっとした混雑に(ちょっとひとが多いぐらいで気にはならないけど)。
2階の畳の部屋辺りはもう少し堪能すればいいのになあ、と思ったりしつつ。


この日はここまで。翌日に続く。