時々、さんざめく

とるに足りないニワカ趣味話(旅行、美術、酒etc)

百花繚乱 ―華麗なる花の世界―@山種美術館

www.yamatane-museum.jp

花を愛でてゆっくりしましょう。
…最近、花鳥画とか風景画とか多くないか、書き手。

今回は第1室が3章構成ではあるものの、配置はそこまで分けていなかった。
「第1章 春から夏、咲き誇る花々」「第3章 秋と冬の彩り、再び春へ」はそのまま季節の通り。
「第2章 花のユートピア」は全ての季節の花を描いているもの。

今回は結構「正統派の日本画」というものが多かったかも。
と言いつつ、梅原龍三郎「薔薇と蜜柑」(第1章扱い)が出てたりしたけど。洋画が出るの、珍しいよね…。
第1章だと福田平八郎「花菖蒲」の形の綺麗さとか、小林古径「白華小禽」の泰山木の蕾と青い鳥の姿の綺麗さとか。
山口蓬春 「梅雨晴」は紫陽花の描き方が素敵。輪郭線がなくて色だけで形どってるというのかな。
あ、展覧会ポスターになってた川端龍子「八ツ橋」はこの章扱い、だけど第1室の順路としては一番最後に展示。まあ、こちらは元々以前拝見している絵ではあるんだけど。

第2章は田能村直入 「百花」にところどころいいなあと思う書き方があったり、酒井鶯蒲「紅白蓮・白藤・夕もみぢ図」がなかなか素敵かなあとか。
唯一写真OKなのが荒木十畝「四季花鳥」は第2章に。

第3章は奥村土牛「桔梗」がきちんと描かれてる感じで好き。
小茂田青樹「梅鳩」は色合いがとても綺麗。梅の花も鳩の羽も。


で、第2室は「特集:百花の王・牡丹」。
牡丹の絵だけを集めて、暗い部屋で牡丹が輝いて見えるように。これはいい展示。
一番好きなのは川端龍子「牡丹」。白に赤が入った牡丹なんだけど…美しい…。正直、展覧会のポスターにするなら「牡丹」の方が良かったんじゃ…と思わなくもない…。


目の保養をしたところで、今回のある意味本命的な(え)和菓子タイム。

今回はこの和菓子をどうしても味わいたかった。小林古径 「蓮」モティーフの「はすはな」。
元々の絵は古径なので、とても生真面目に美しく描かれているけれど(展覧会のサイトに出てるのでお分かりかと)、和菓子が本当に綺麗。サイトに出ていたメニューを見た時に「絶対これを味わいたい」と一目惚れだった。
こしあんベースなので味は安定の美味しさだし…(元々書き手はこしあん派)。


ゆっくりと愛でる日曜の午後。良い日だった。