時々、さんざめく

とるに足りないニワカ趣味話(旅行、美術、酒etc)

ミュージアム コレクションⅢ 受け継がれる工芸の技と心―そして現代へ@世田谷美術館

用賀駅から歩いて20分近く、それで特別展ではないのがポイント。

そして着いた途端にミュージアムカフェ・セタビカフェで昼食。
www.cafe-setabi.com

ほうれん草とドライトマトのガレット美味しかった。
ガレットだとすぐお腹空くかな、と思ったんだけど、それ以上にサラダてんこ盛りだったのにびっくりした。緑の葉っぱ系のサラダと、ニンジンの薄切りサラダ(ラペというフランスの家庭料理)。ラペ、美味しかったなあ…。

www.setagayaartmuseum.or.jp
さて、コレクション展。一般200円。安い…。
今回は伝統を受け継いだ現代作家による作品のコレクション。

気になったところを挙げていく。

小栁種国。漆工。
おっと、日本工芸会のサイトに、今回展示されていた作品の写真が全部出てる!
www.nihonkogeikai.or.jp
どれも素敵だったのだが、個人的に一番ツボだったのが「蒔絵汐ノ目翔禽図箱」。この何本も入っている線、どうやって描いているのだろう…。

山田貢(みつぎ)。東京友禅
www.nihonkogeikai.or.jp
ここにあるものだと「点連綿糸目友禅着物「若麦文」」が出ていたが、個人的には「一越縮緬訪問着「ながれ」」と「古代縮緬訪問着「草と蝶」」がとてもツボ。

志村ふくみ。紬織。先日、東京国立近代美術館工芸館でお目にかかった。
morina0321-2.hatenablog.com
「磐余(いわれ)」は色とりどりの長方形柄でとてもカラフル、「阿礼」はそれとは一転、薄い色で落ち着いた着物に。
サイトの写真だと灰色がかっているが、会場で見ると、一番広い部分が灰色というより、もう少し薄い赤紫っぽく見えたのだが、照明の具合だろうか。

柚木沙弥郎(ゆのき・さみろう)。染織。
この方を最初に知ったのは日曜美術館だった。とてもビビットな図柄。今年で96歳、現役の染織家でいらっしゃる。特に近年は、非常にシンプルでとてもデザイン的な図柄を描かれる。
一度見てみたいとは思っていたけれど、ここで。やっぱり面白いなあ。

山縣百合子。染織。
こちらはより幾何学的なデザインというか。「麻 絣布」と「藍」が気に入った。

柳悦孝。染織。
柳宗悦の甥で、実はこの辺りに飾られている女性染織家の師にあたる(山縣百合子もそう)。今回出ていたのはウールの可愛い服。ワンピースとかマフラーとか。

寺村祐子。染織。御本人のサイトに作品があった。
www.teramurayuko.com
「絹飾り布「宴」」と「絹経絣飾り布「赤と白の対話」」。絹紬なんだけど、毛織物みたいに温かみがある感じ。と思ったら、毛織物の染織で有名な方なんだね、この方。

さて、最後のコーナー展示は「能面師 入江美法の世界」。
能面は流石に分からない…が…入江美法の師匠が下村豊山で、入江美法は師匠の娘さんの婿になって、でもって下村豊山は下村観山のお兄さん、だと…?
ええと、下村観山から見たら、入江美法は姪の夫となりますな…。

200円ですっかり楽しんでしまった。