時々、さんざめく

とるに足りないニワカ趣味話(旅行、美術、酒etc)

嶋田 忠 野生の瞬間 華麗なる鳥の世界@東京都写真美術館

topmuseum.jp

初めて来たよ、東京都写真美術館。写真と映像作品専門。恵比寿にある、というか恵比寿ガーデンプレイスの一部。恵比寿は山種美術館に行く時に降りるけど出口自体が逆で、あまり馴染みがない。実際、恵比寿ガーデンプレイスもお洒落だが、それに負けない近代的なお洒落建物。

こちらも都の美術館なので、サマーナイトミュージアム対象。東京都美術館の下記と同様。
morina0321-2.hatenablog.com
17時ぎりぎりぐらいに来てお安め入場。


嶋田忠は自然写真家、というよりは鳥獣の写真家。紹介記事で見る写真が素敵だし、サマーナイトミュージアムでお安く入れるし(元々700円、団体料金560円で入った)、なかなか来る機会のない美術館だし、で、ふらっと。

最初の展示は「〈ふるさと・武蔵野〉思い出の鳥たち」(嶋田忠は埼玉出身)。
カワセミ類を中心に撮る写真家なので、カワサミは点数も多くて綺麗で。そしてカワセミらしく獲物を「捕らえる」写真も多くて。綺麗だし凄いな、と思うけれど、カワセミにとっては生きるための手段として不可欠なだけなんだろうな、と思いつつ。
他の鳥も撮影していて、モズのはやにえ作成・蛙突きさしシーンの写真とかもある。これはこれで興味深い。
キセキレイ(写真のタイトルが「渓流の貴公子」!)とジョウビタキの写真が素敵だった。ジョウビタキはポストカードになっていたので購入。紅葉した葉とのコントラストが良い。

次の展示は「〈鳥のいる風景・北海道〉」。北海道に移住されて撮っている写真。
「湿原の朝」は素敵だったなあ。水面から立ち昇る霧と、その合間から見える白鳥の群れと。ちょっと地味な写真が多いかな、と思うのだが、北海道での写真のメインはその先に。

次の展示室は照明を落としている。「赤と黒の世界」。
赤は「火の鳥アカショウビン、黒は「闇のカムイ」シマフクロウ
シマフクロウは闇の中を、目だけ光らせて狩りをする写真。これはこれで恰好いいが。
アカショウビンが暗い背景で狩りをする(アカショウビンカワセミと近類)写真は、その赤い身体がとても印象に残って。
照明を落としている展示室にしているのは、シマフクロウの光る眼と、アカショウビンの炎の身体をより浮かび上がらせるため、なのだろうな(実際、アカショウビンのポストカード見たら、展示室で見るのと少し印象が違う)。

次の展示室は再び明るく。「白の世界」。
北海道の雪の中で、「凍る嘴 厳冬のハンター ヤマセミ」「雪の妖精 シマエナガ」「氷上の闘争 オオワシ」。
「氷上の闘争 オオワシ」は餌(観光用に観光船で撒いてる)を争って戦うオオワシ同士(たまに別種のワシ)の闘争写真。迫力ある。
で、「雪の妖精 シマエナガ」。いやこれずるいでしょ(あ)枝に留まって小首傾げたり、笹の葉にこそっと隠れたり。いやあとてもずるい。かわいい。
そんなこと言ってるけど、実はこの展示室で一番好きなのは「凍る嘴 厳冬のハンター ヤマセミ」。カワセミと違って白と黒のモノトーン(オスは胸のところだけ褐色入る)。顔は愛嬌あって可愛いんだけど、小雪舞う中一羽佇む写真が凄い恰好いい。ポストカード購入した。嘴凍ってるけど佇んでるのとかもおおお。あ、勿論?カワセミ類なので狩りもするし写真も多数。捕らえたヤマメを枝に叩きつけてるのもあるよ。

最後も照明を落とした。「〈緑の世界〉熱帯雨林 精霊の舞う森へ」。
熱帯雨林のカラフルな鳥写真。カラフルなので、照明を落としている方が映える。あまりにカラフル過ぎて個人的にはあまり響かない鳥なのだが(あ)、熱帯雨林の自然の写真とか、野生種のランの写真なんかもあって、地球広いなあ…と思ったりもする。そこに暮らす人々の写真もあるけれど、本当に世界は広いよね…。

個人的にはとても楽しい展覧会。

なお、次に備えて休憩を入れる、という意味で、ミュージアムカフェに入ったのだが…そこで購入したアプリコットが入ったパンが、びっくりするほど美味しい。パン生地自体がとても美味しい。確かにお高めパンではあるんだが(とはいえ立地的に800円弱でパンとアイスコーヒー、は、そんなに高くないのでは)、それにしても…と後でよくよく調べたら、代官山の美味しいベーカリーの支店だった。
daikanyama-maisonichi.com
なんと…。それにしてもガラガラだったけどな…(時間帯のせいだろうけど)。
東京都写真美術館、なかなか来る機会がないけど、次はいつだろうか…。

そして次へ。