時々、さんざめく

とるに足りないニワカ趣味話(旅行、美術、酒etc)

松本旅行(その2)

松本2日目。

松本城

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タウンスニーカー一日乗車券を購入し、北コースの朝イチのバスで。そして一日乗車券持ってるのに、入場券割引してもらうのを忘れたアホ。いいけど。
こういうところは朝イチで行かないと混むし、夏だから暑いし…と思っていたら、場内の売店傍でミストコーナーがあったり。
松本城はとても恰好良かった。城壁が黒なのでそれが恰好いいのかも。個人的には堀越しに見るのが好き。と言いながら天守もちゃんと登ってきたけど。
あと、堀で白鳥が優雅に佇んでおられた。

松本市立博物館

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松本城敷地内。天守閣入場券と共通券で入れる(単独でも入場可能だけど)。
涼みに来るお客様多数。そりゃあそうだよねえ。書き手は涼み半分、内容興味半分。
内容としては、かなり展示頑張ってる。城下町だということもあるのかな、江戸時代の結構豪華な物品展示が多い。あと、大型の展示も。江戸時代の女乗物、明治時代の蒸気ポンプに大正とか昭和初期ぐらいの家の内装展示、後はいかにも地方色が出る感じの初市の宝船、ワラウマ…。
歴史の流れの観点からの展示、地方独自の展示。どちらもとても良い感じだった。興味深く拝見。思った以上に長居していた。
松本てまりとか、御神酒の口とか、みすず細工とか、特産品もとても気になった。
あ、そうそう、ロビーの小展示で地元の版画作家・加藤大道の展覧会があったのだが、こちらが永井隆に影響を受けて作成した版画の展覧会で。ここで永井隆の名前を拝見することになるとは…。
あ、そうだ、1点難があって。それは展示のところどころにある、カメラに斜線が入ったマーク。…これ、写真撮影禁止かと思ってたんだよ。よくよく見たら、日本語で「フラッシュ撮影禁止」ってなってた。これ、外国人が観たら間違う可能性大なので、もう少し分かりやすいマークにした方がいいと思う。書き手も最初ひっかかったもの。

松本市旧司祭館

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タウンスニーカー北コース、旧開智学校バス停下車。
松本カトリック教会(松本城の傍にある教会だと思う)の宣教師の住居になった西洋館を、旧開智学傍に移築。旧開智学校の駐車場の一部みたいになってるけど、歴史的建造物。
無料で入れて、スタッフ誰もいない(多分時々見回りには来ると思うけど)のだが。こじんまりとしているけれど、素敵な西洋館だよ。アンティークな家具とかもあって、暖炉は使えるようにもなってるそうで。

旧開智学校

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前述の松本市旧司祭館も管理されている。明治時代の学校建築(移築はされている模様)。
擬洋風建築。一見うわー格好いい洋風建築!と思ってよくよく見ると、瓦屋根で、洋風っぽい玄関の上が欄間みたいになってて、東洋風の竜が透かし彫りされてたりとか。石造りに見えるけど木造建築で、建物の角が石組みみたいに見えるけど、実際は漆喰塗ってそれっぽくしているとか。内部の天井も和紙を張り合わせてる紙天井だとか。木の扉の綺麗な木目はペンキで描いたものだとか。綺麗だけど凄い不思議な建築物。面白い…。
それから、明治天皇御座所(訪問されたそうで)と講堂の床の敷物。前述の松本市立博物館で学んだ、みすず細工。みすず細工はすず竹で編んだ細工で、基本は籠とかを作るものなんだけど、これを敷物で作られて。その上(に保護用の赤い絨毯はあるけど)を歩くと、畳よりもより弾力があるというか、でも心地いい感じの足元感覚。実は松本市立博物館の展示でも触れられていて、作者は中澤今朝源(けさもと)さん。最後のみすず細工職人と呼ばれていた方が、建物を移築する際に作成した作品なのだそうで。
その他、随所にある扉の彫刻(桟唐戸というらしい)とか、ちょっとウィリアム・モリスみたいなデザインが描かれている扉とか、各照明(彫刻があるのもあるし、モダンな形もあるし)とか、講堂のステンドグラスとか、なんというかもう、とにかく建物だけでも楽しい。
説明もしっかりしていて親切。
なお、旧開智学校、記載時点では重文なんだけど、学校建築としては初の国宝になる予定。
ということもあり、「新美の巨人たち」で特集されるそうな(8/10)。先取しちゃったよ。

あ、そうそう、旧開智学校は建物だけじゃなくて、学校の資料展示もしている。それはそれで気になったのだけれど、個人的に気になったのは、こちら。

これ、「青い目の人形」だ!実物初めて見た!
ja.wikipedia.org

1日目2日目と学校建築を見ているのだが、実は松本市にはもう一つ、旧山辺学校というのがある。これも観に行きたいんだが…ここ、車以外でどうやって行くのだ…(遠い目)。学校建築をセットにして観光の目玉の1つにすればいいのになあ。
あ、そうそう、松本市は今回色々リンク貼ったけど、小さな博物館とか資料館が多く、「松本まるごと博物館」と銘打っていたりする。月曜休館が多くてなかなか回れなかったけれど、知的興味は沸くなあ。行った先々の展示も非常に丁寧だったし。

続く。