時々、さんざめく

とるに足りないニワカ趣味話(旅行、美術、酒etc)

シャルル=フランソワ・ドービニー展 バルビゾン派から印象派への架け橋@東郷青児記念損保ジャパン日本興亜美術館


ずっと気にはなっていたんだが。
morina0321-2.hatenablog.com
こちらでドービニーの絵を見て、これはやっぱり行かなきゃ、と。

ドービニーはバルビゾン派の画家なので、「序章:同時代の仲間たち」はバルビゾン派が中心。いきなりドービニーじゃなくて別の作家から入る構成も珍しいような。
で。バルビゾン派が書き手はツボストライク。コロー、テオドール・ルソー、ディアズ、ジュール・デュプレにヴィクトール・デュプレ…。更にバルビゾン派じゃないけど写実主義の同時期の画家としてクールベ!…ここだけでもお腹一杯なんだが…。

さて、本章は4部構成で、若い頃・水辺を描き始めた頃・船(ボタン号)買って船乗りながら描きまくっている頃(旅の版画(エッチング)もあるよ)・その他版画(エッチング)の絵と息子さん(カール・ドービニー)の絵、という感じ。基本的にはドービニーの人生の流れをなぞっている構成。
水辺の風景画が多いので、好きな人でないと退屈かもしれない。個人的には大変ツボで、いいなあいいなあと。水面も空の色も素敵で。朝早い頃、昼間、黄昏少し前、黄昏そのもの…。気に入った絵も多すぎて列挙していられないぐらい。満足。
版画集「船の旅」から出ているエッチングも気になった。これ、文庫本サイズぐらいなので、文庫本にして出版してくれないかな(え)
カール・ドービニーの絵も、お父様とよく似ていていいよ。
ちなみに今回の絵画はかなりあちこちから借りてきていて、個人蔵とか企業保有とかもあって、これ集めるの大変だろうなあと思ったりとか。バルビゾン派がウケがいいからか、日本の美術館からもいくつか。ギャルリ・ミレー(富山の美術館、富山旅行の時に行くのを検討したので覚えている)からも借りてきているんだね。

これだけあれこれいいと思うと、ポストカード大量買いしそう、と思ったら、意外と書き手の好みとポストカード編集者の好みが合わなかったのか、購入したのは以下の6点。
コロー「地中海沿岸の思い出」、テオドール・ルソー「沼」、ドービニー「池の風景」「オワーズ湖畔」「リヨン近郊ウランの川岸の眺め」「ブドウの収穫」。