時々、さんざめく

とるに足りないニワカ趣味話(旅行、美術、酒etc)

特別展 御即位30年記念「両陛下と文化交流―日本美を伝える―」@東京国立博物館


2度目の訪問で「そういえばこれ撮影すればいいじゃないか」と気づいた書き手だった。

後期展示になったので、再びメンバーズパス使用して団体料金(100円引き)でこんにちは。
前期展示の話はこちら。
morina0321-2.hatenablog.com

さて、入場した頃は夕方16時前ぐらい。少々疲れ切っていて、小腹も空いて。既にキッチンカーの姿もないけど、どこかで何か食べて休みたい…となっていて、ふと気づいた。
3月末から平成館で特別展を開催している、ということは、鶴屋吉信が開店しているなあ。
でも、もう16時近いからお菓子とかないかな、と思いながらも覗く。…おおお、和菓子が余裕で積まれているではないか!
というわけで、季節限定の花の「つばらつばら」と「紡ぎ詩」ビスタチオ(と、ドリンクコーナーで購入したアイスブラックコーヒー)を。体力回復。「つばらつばら」のもちもち感が予想以上に美味しいし。


平成館に来たので、本館に戻りがてら、平成館の企画展示室でやってた「東京国立博物館コレクションの保存と修理」を覗く。
www.tnm.jp
適当に覗いたつもりだったのだが、夢窓疎石の書があっておーっとなってから、最後の最後に見た「コート 濃紺ヴェルヴェット地花卉文様金銀糸刺繍」が恰好よくておおおおお!と。
これはどこの国のなのだろう、と思って確認したら、インドのジャイプル藩王国イギリス領インド帝国の属国)の君主のもの、みたい。東京国立博物館はマッダ・シーン2世って書いてたけど、Wikipediaだとマードー・シング2世となっている君主かな。


さて本館の本題展示へ。

後期展示は、高山辰雄「主基地方風俗歌屏風」からスタート。高山辰雄の絵をあまり見たことがなかったかも。前期の東山魁夷とはまたタッチが違って、これはこれで面白いなあ。

前期のみに飾っていた記念屏風は外され、外国交流の際の品の展示領域が増えた。で、そこに、酒井抱一「花鳥十二ヶ月図」どーん。書き手はこれが一番の目的だった。いやあ、お美しい…。個人的には10月の柿(柿の実の色が素敵で)と12月の雪景色が一番ツボ。
面白かったのは、7月に朝顔と、トウモロコシが描かれていたこと。トウモロコシって江戸時代には結構広まってたんだねえ。
他には、展示する香道具が「塩山蒔絵十種香道具」に変わったけれど、やはり素晴らしく。

で、「皇后陛下とご養蚕」と銘打ってるけれどお衣装の展示。
後期も今上天皇の子供時代の振袖が飾ってあったんだけど、今回はまた別の振袖が。どちらも黒地でこれが恰好いい。前期は片方が赤地で片方が黒地だったんだよね。
そして前期に皇后陛下のイブニングコートがイブニングドレスにかけられていた展示、イブニングコートが外される。おお…いいものですなあ…!

前回と同じく特別5室はお写真だろう、と思っていたら、後期になってからボンボニエールをずらっと並べた。こんなのあるなんて聞いてないよ!
ボンボニエールは個性があって可愛いので大変宜しい。満足。

満足はしたけれど、トーハクを軽く散歩してこの日は終了。収穫は下記。

  • 本館4室「茶の美術」。陶器はよく分からないのだが、志野焼は割と好き。その中に砂張の建水(茶道具。清めるお湯を捨てる鉢)もあって、ああ正倉院展で見た「佐波理」のことか!と。

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「さはり」に当てられる字は多数ある模様。やっぱりこの色と光沢好きだなあ。

  • 本館12室「漆工」。「比良山蒔絵硯箱」が結構好み。
  • 東京国立博物館の入り口付近のゲンペイモモが咲いてた。この品種、八重の紅白の花が入り乱れて咲くんだね。素敵。