時々、さんざめく

とるに足りないニワカ趣味話(旅行、美術、酒etc)

京都旅行

遠征旅行in大阪。…ん?(すっとぼけ)ええまあ、二週連続新幹線乗りましたとも。そして遠征が1日早く終わってしまったので(え)、向かうは京都。

IRODORI@京都駅

いきなり甘い物を頂く午前10時半。「嵯峨の人」をお抹茶で。

落柿舎、行ったことある。私が行ったのは大分昔で、改修入る直前だったみたいだけど。

並河靖之七宝記念館

http://www8.plala.or.jp/nayspo/
ずーっと行きたい行きたい言ってた。ようやく叶った。地下鉄東山駅からすぐだから、行きやすい場所なんだけどね。混雑シーズンの春秋しか開いてない、は、結構ハードルが高い。そんなに広くない展示スペースと、作業場所と、京町家とお庭、が見どころなのかな。
決して展示スペースは広くない。けど、好きな人にはたまらない並河靖之作品…!たまたま書き手が入場した時は、入り口の展示スペースに人がみっちり。もしかしたら丁度出ていく人だったのかもしれない。別棟の展示スペースとか、殆ど入ってくるひといなかったし(そして独り占めしてうへへ)
で、立派な応接間のある京町家。並河靖之は海外への貿易品を作成することが多くて、対外国人のお客との応接が必要になって家兼仕事場を新築したって話は事前調査済。そのための応接間と、素敵な庭。琵琶湖疎水(正確にはそこから派生した白川分水)からの水を引いた、小川治兵衛作。実益で水を引いた(七宝作成に必要だった)のが、庭にも生きてる。
庭もとても心地いいし、個人的にはとても好きな場所のひとつに。満足。

お昼は何にしましたか

通りかかった店にふらっと(え)
rakuencafe.owst.jp
新しいお店だったらしい。町家で健康を売りにしているカフェという、珍しく女子っぽさ全開。でも頼んだのはカレー。いやベジタブル系カレーだから身体に良いよ。あまり辛くないカレーかな、と思ったけれど、スパイスが後から効く感じ。あと、お冷やじゃなくてなたまめ茶が出てくる。これが美味しい。2階の席に座ったんだけど、これがまた落ち着く。1階は電源もwi-fiもあったようで、そういう使い方もできるみたい。いいなーまた来よう。

画題で見る 近代の日本画表現@京都市学校歴史博物館

開館20周年記念特別展「画題で見る 近代の日本画表現」|画家たちの華々しい個性の競演をお楽しみください|京都市学校歴史博物館
さて、なんで書き手がランチした店が、並河靖之七宝記念館のある東山・岡崎界隈ではなく、仏光寺通り(というかお店自体が佛光寺真向い)にあったか、というと。実は並河靖之七宝記念館に行く前の地下鉄の吊り広告に、明らかに上村松園の絵。松伯美術館(奈良、ここもいつか行きたい)の広告かしら、と思ったら、「京都市学校歴史博物館」…なんですと?というわけで、追加の行き先がその場で決定したという。ふらふら旅行者っぽいね!
京都市学校歴史博物館は廃校になった学校を博物館にしている。まずは常設展を除く。学校の博物館なので、算盤とか、時間を示す鐘とか、教科書とか(戦時中の検閲黒塗りのとかも)、オルガンとか、歴代給食メニューサンプル(アルマイト食器で)とか。これはこれで面白いな。とはいえ、本命ではないのと時間に余裕がなく、さっと通り抜けて、本題に。
まずなんで学校の博物館で日本画かというと、実はこの博物館の館長さんが上村淳之さん。日本画家。ええ、上村松園のお孫さん。松伯美術館では親子孫3代の作品を収集している館長さんでもいらっしゃる。言うなれば、館長さんがおばあさまとお父様(上村松篁)の作品展示するよ!と(え)…という冗談はさておき、松伯博物館から上村松園・上村松篁の作品は借りやすいとは思う。あと、博物館の成立上、小学校に寄贈された絵を収拾・保存してたりもしているみたいだった。それと、京都府画学校からの京都市立芸術大の流れも併せて、という感じか。
1階の展示室、いきなり上村松園どーん。…太っ腹な。この展覧会、前期と後期があって、書き手が行ったのは後期。前期と後期で上村松園は展示替えしてたので、前期にも来たかったなあ。吊り広告にあったのが前期の「雪」だったし。でも「春の旅」も素敵だけど。「姉妹三人」の下絵も出してくれたりする。下絵なのに綺麗だなあ…。
で、続くのが菱田春草「仏御前」。いきなりビッグネーム続けてきたよ!びっくりするよ!しかも「仏御前」、個人的に結構好きだし。
この展覧会、常設展の入場料だけで見られるんだが、それが200円なんだよね…。200円で上村松園菱田春草…。いいのか。いいんだろうか。
その他気になったところを。

  • 菊池契月「姜詩妻」。これは博物館蔵、要は小学校寄贈品。いや、でもこれ結構好きだなあ。
  • 村松篁「十姉妹」「金魚」。息子さんとお孫さんは花鳥画を描くんだよね。個人的に嫌いじゃない。品があるのかな。
  • 自分が好きかというのは別にしても、橋本関雪とか土田麦僊とか出てくるとびっくりする。土田麦僊の「大原女」以外の絵、初めて見た。あとはぐぐると京都画壇の有名画家ずらずら、らしい。そういえばとても色使いがそうとは思えなかったけど、「原画」が竹内栖鳳のがあったり(小学校寄贈)。
  • 京都府画学校の発展の話は階段の横に色々あったのだが、そこにあった絵手本(生徒が手本にする絵)の写真に竹内栖鳳が沢山あって「いや真似できんだろ」と突っ込んだとか。しかもその中に山元春挙もあって「おいおい」状態に。どれだけ豪華なんだ。

これでタイムアップ。帰りの新幹線の中で京都麦酒を飲みながら、気怠い日曜の午後を過ごした。
そして翌日から寝込むことに(遠い目)