時々、さんざめく

とるに足りないニワカ趣味話(旅行、美術、酒etc)

第70回 正倉院展@奈良国立博物館

Q. 行き先は大阪だったんじゃないの?
A. 宿泊先の大阪のホテルに荷物置いてから奈良に直行した
答えになっていない。
なお、奈良に着いてから紀伊水道震源地震があり、緊急地震速報に道の人々がびびっていた、という話も。

出品リストは下記。
https://www.narahaku.go.jp/exhibition/2018toku/shosoin/2018shosoin_press_list.pdf

奈良国立博物館は2度目。前は常設展。今回は正倉院展があって、しかも金曜夜は20時まで開いていると聞いて、じゃあ行こうかね、に。18時半から入場できる秋のお安めのチケットもあったりしたのだけれど、書き手は東京国立博物館のメンバーズパス(国立博物館4館の常設展にフリーで入れて、特別展が団体料金で見られる)で少し安く、17時30分入場。
で、入ったら混雑。びっくりした。こんなに混んでるのか…。リストを見ると、前回出陳したのが2008年が最新とかなので、正倉院の宝物ってどんだけあるんだ…と。
気になったのは下記。

  • 螺鈿八角鏡とか鳥獣花背円鏡は流石に美しい。個人的には鏡をしまってた漆皮(しっぴ)箱も気になった。動物の皮をなめして漆塗って箱状にしてるんだね。レザーアーマー的な強度があるんだろうか(ちょっと)
  • 繍線鞋(ぬいのせんがい)。要は刺繍で作った靴。流石に古いものなのでぼろぼろではあるんだけど、編んで作られてる部分とかはよく残ってる。
  • 三合鞘御刀子。これ、面白い。鞘が1つで口が3つあって、小刀が3本入るようになってる。小刀も凄く保存状態が良い。
  • 櫃覆町形帯。棺を固定する帯なんだけど、こんなに状態良く残ってるものなの…?全般的に、この展覧会の布物の状態の良さがびっくり。どうやって保存したらこんなに残るんだ…。浅緑目交纐纈あしぎぬの襖子(あしぎぬは環境依存文字なので敢えてひらがなに。シャツっぽい上着)と錦紫綾紅臈纈あしぎぬの間縫裳(十二単の下半身にはくやつ、要はスカート)とか、花氈とか色氈とか。
  • 玳瑁(たいまい)螺鈿八角箱に沈香画箱。この辺はひとが集まる集まる。そりゃあ綺麗だもの。沈香画箱の細工はもう少しじっくり見たいなあ…。そういえば、場内が少々暗くて展示見づらい気もする…。
  • 佐波理加盤。佐波理は新羅で作られた合金(銅+錫+鉛)。佐波理で作られている品は他にもあって、とても綺麗な色をしているように思う。加盤は重ねられるようになってる椀。近くの人が「マトリョーシカみたい」って言ったのがツボった。
  • 犀角如意。如意は仏具。東京国立博物館法隆寺宝物館にもあったなあ。これに列ができていた。確かに赤で彩色してあって綺麗だったけれども。玳瑁如意もいかにもタイマイの鼈甲色で綺麗だったよ。

一応、常設展も見たりしつつ。でも仏像なんだよね。難しいな…。

さて、自分のお土産に何か買っていこう、と思って見つけたのが、ふすま地の栞。調べたら、元々奈良は蚊帳の特産地で、蚊帳の織物とふすまの紙を張り合わせて作るのがふすま地、だそうで。
こちらの会社で作られてた。
www.maruyama-seni.co.jp
美術展覧会とタイアップでふすま地ブックカバーとか作成されてるから、その一環なんだろうなあ。ブックカバーも売ってたし。天理の会社なんだね(ちょっと別趣味が頭を過ぎったりとか)

あ、相変わらず鹿はたくさん。

時々子供の泣き声みたいな音がしたから何!?と思ったら、鹿の鳴き声だったり。あんな声なんだ…。高い音できゅおーーーーーんみたいな感じ。

ちなみにこの日の食事。お昼ご飯を東京駅の駅弁屋で買おうとしたのだが、いつも買ってる新潟の「焼漬鮭ほぐし弁当」が見当たらなかった…。あれ美味しいんだよ…。生ものじゃないから安心して食べられるし。人気高いお弁当みたいで。結局別のお魚系の駅弁にした。晩御飯は呑んでた。お陰で翌日軽い頭痛が(え)