時々、さんざめく

とるに足りないニワカ趣味話(旅行、美術、酒etc)

桜 さくら SAKURA 2018 -美術館でお花見!-@山種美術館

[企画展] 桜 さくら SAKURA 2018 ―美術館でお花見!― 〔過去に開催された展覧会〕 - 山種美術館
ほぼ山種美術館所蔵の桜の絵コレクション(今回出てたのは1つだけ他蔵みたい)。とにかく桜!春!華やか!という、なんだか見ていて浮き立つような展示。作者によって書き方が違うのを楽しむのがいいかと。
個人的に気になったのは下記。

  • 入口トップバッターに東山魁夷「春静」。霞がかかったような桜の描き方が柔らかく華やかで。
  • 速水御舟がかなり多く。山種美術館は構造上、2室あるのだけれど、第一室では道成寺入相桜の写生4が一番好きかも。4/8までしか展示されないのね。
  • 石田武は写実的な桜を描かれる方なのだが、どの絵も個人的にはかなり好き。日本画というより洋画に近いのかも。
  • 奥田元栄「奥入瀬(春)」。これだけ他蔵(元々どこの所蔵なんだろうか)。この絵、実はミュージアムカフェで和菓子モチーフになってて。ここに絵がサンプルであったのを事前に見ていたのだが、とんでもない、壁一面の大作。そしてとても瑞々しく美しい。桜だけでなく川も春の新緑も。これはずっと眺めていたかったなあ…。その前に長椅子を置く、美術館の心遣いも分かる気がする。
  • 土田麦僊「大原女」。企画展ページのトップにある絵。これだけ写真撮影が可能…だけど、屏風絵で横長過ぎて一面に入らないという。そして写真撮ってたら「撮影いいの?」って声が。いやこれだけOKなんだよ、と思ったけれどびくびくした(小心者)。
  • 伊東深水吉野太夫」。吉野太夫の着物がいいよなあ…。
  • 上村松園「桜可里」の女性の肌の描き方が相変わらず素敵→菱田華草「桜下美人図」この美人の描き方いいなあ→松岡映丘「春光春衣」うわあなんて素敵な絵なの、衣の色鮮やか!というこの並びがずるいと思う。眼福。「春光春衣」は企画展ページにも和菓子モチーフにもあるけれど、写真では魅力が伝わらない感じがする。実物で是非。
  • 渡辺省亭「桜に雀」。洒脱、という表現が分かる気がする。桜の枝の描き方とか。
  • 川端龍子「さくら」。大胆に書かれた桜の幹の生命力と存在感がたまらない。
  • 第二室は照明落として夜桜の絵を展示。この部屋はどの絵も素敵だなあ…。第一室からミュージアムショップを通って第二室に行くので、割と逃しやすい構造になってるのが弱点かも。

鑑賞後、ミュージアムカフェ「椿」で、記載済の企画モノ和菓子をお茶とセットで。和菓子は悩みに悩んだ末に「春光春衣」モチーフの桜がさね。

奥入瀬(春)」の花春水も気になったんだけどなあ…!抹茶のセットもあるけど100円安いので(え)お茶とセット。お茶はコーヒー・紅茶・今日のお茶、の3点から選べて、更にお茶を選ぶと3つ用意してあって選ぶという。今回はさくら緑茶があったのでそちらを。桜の香りがふんわり。