時々、さんざめく

とるに足りないニワカ趣味話(旅行、美術、酒etc)

源氏物語と江戸文化@東京都美術館

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後期展示。
1/6まで展示してるんだけど、この日逃したらもう行けない!となり。
というわけで、東京都美術館に無料展示のために来訪。

第1章「王朝文化への憧憬」の「十二ヶ月月次風俗図」、
前期は1月~6月まで出ていたけれど、後期は7月~12月まで。
相変わらず綺麗で眼福。というか、こちらを拝見したくて後期も伺ったようなもので。無料で拝見できるのが本当に有難い…。

第2章「源氏物語の大衆化」は、展示資料は変わらないけれど、北村季吟「湖月抄」は頁替をしていて、前期が「桐壺」「澪標」、後期が「常夏」「雲隠」。
…「雲隠」、解説してるんだな…。

第3章「「偐紫田舎源氏」と源氏絵」。
偐紫田舎源氏」は頁替が行われ(挿絵は前期も後期も豪華であった)、関連する源氏絵はほぼ展示替え。
三代歌川豊国(歌川国貞)「夏座舗月夕顔」の後ろの女性が、当時の眼鏡っぽいものをかけてて面白かった。あれって本当にあったの?

第4章「彩る源氏物語」は型紙の入れ替えはなく、浴衣だけ展示替え。
長板中形浴衣 秋草」のデザイン、結構好きだなあ。


次の予定があったけれど、諸事情により余裕があったので。


ミュージアムカフェ・カフェアートにて、上野の老舗甘味処・みはしと、上野精養軒(カフェアートの運営元、老舗西洋料理店)のコラボ・小豆あんフルーツパフェ。
なかなかのボリューミーなサイズ、味も大変美味しく*1、みはしで行列作って並んで頂いくより、こちらで頂いた方が良いのでは…?となったりした。
消費税入れると1000円ぐらい、ドリンクつけるとセット扱いになって割引入るよ。

*1:あんこは勿論だけど、パフェの下の方がプリン生地になってたりするのも美味しい。あんこはつぶあんこしあんの2種類が載ってる

配信ありがとうございました!


ええと、実はチケット取ろうと思ったんだよね。別趣味の外出先もそんなに遠くなかったし(ぼそ)とれませんでした(遠い目)一般発売30分でもう一人席がありません状態。
なので、配信がとてもとてもとてもとてもとても(以下永遠に続く)有難く…。

本日は「H ZETTRIO & Christmas」がテーマなので、その辺りの曲多め。
個人的にクリスマスっぽいことを全然やってなかったので、こちらでクリスマスを堪能。
でも、クリスマスだけではなく…現地いいなあ、としみじみ思ったのでした。
→追記。セトリ出ました。
www.bluenote.co.jp

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こちらまで入るんですな…


12/28までのアーカイブ終了まで、リピートしますよ。


→更に追記。ブルーノート東京さんが1曲YoutubeにUpしてくださいました。ありがたいです。

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やっぱりこちらなんだなあ…。まあねえ…クレイジーだしなあ…アレンジから演奏から…。



あ、そうだ、こちらも拝見しております。


もう本当にありがたかったです。
なので、ある意味一週間ぐらいクリスマスが続いていたような…。
こちらも本当に沢山企画してくださって、ありがとうございました!来年2月の新曲も楽しみ。

日本の風景を描く―歌川広重から田渕俊夫まで―@山種美術館

www.yamatane-museum.jp

推しを食べに来ました(え)


風景画にスポットをあてた展覧会。
山種美術館日本画が専門の美術館、だが、ちょっと今回は趣が違う。
前後期で少し入れ替えがある。


第1室。一番最初の絵は川合玉堂「春風春水」。


第1章「日本における風景表現の流れ」。
江戸時代の画家が中心。
酒井抱一「宇津の山図」の景色の素敵さ、池大雅「指頭山水図」のざくっとした描き方の味、山本梅逸「桃花源図」「蓬莱山図」の細かい描き方に綺麗な色の付け方とか、なかなか良いなあ。
日根対山「越渓秋色図」は緻密な感じがするなあ、と思ったら、野口小蘋の師匠なのか。ああ、なんか分かるなあ。
展覧会ポスターにも掲載されているけれど、歌川広重もあるよ(浮世絵なので前後期で入れ替えがあるのがここ)。広重は個人的にも好きなので、当然のように眼福。


第2章「風景表現の新たな展開」。
ここで驚いたのは、黒田清輝安井曾太郎佐伯祐三荻須高徳。え、山種美術館さんで洋画がこんなに並んでる…!?すべて山種美術館所蔵なのも驚く。
佐伯祐三「レストラン(オ・レヴェイユ・マタン)」、荻須高徳サン・ドニ風景」が並んで、ちょっと暗めの御洒落な外国の風景の雰囲気よ…。
そうかと思えば、次に並ぶのは日本画の数々。
森寛斎「雪中嵐山図」、川端玉章「海の幸図」、以前も拝見したけど菱田春草「釣帰」、でもって何度拝見しても大好きな山元春挙「火口の水」。眼福。
で、更に続くのが石田武「四季奥入瀬」。
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以前は「秋韻」「幻冬」のみの展示だったけれど、「春渓」「瑠璃」と春夏秋冬全て展示。こ、これは凄い。こちら、全て個人蔵(山種美術館寄託なのだそうで)なんだよねえ…。
「瑠璃」はカワセミを小さく描いてるのだけど、とてもクリアで美しくて。
で、ここからは現代作家の絵もかなり入ってくる。
展覧会のポスターに掲載されている田渕俊夫「輪中の村」もそうだね。田渕俊夫はまだ御健在の画家だし。何度も拝見しているけど、個人的にも結構好きな作品。
東山魁夷「白い嶺」も何度拝見しても美しい。
そして御健在どころかまだとてもお若い(三十代でいらっしゃる!)安原成美「雪原に立つ杉」を初めて拝見。先にSNS経由で拝見してはいたのだが、個人的には直に拝見した方がいいなあ…。筆の繊細さとか、SNSの写真だと分からない気がする。
後は小野具定「白い海」がいいなあ…。とても格好いい。少し抽象画に見える感じもいいなあ。ちょっと調べたら、児玉希望の弟子だった時期があったようで。
今回撮影がOKだったのは米谷清和「暮れてゆく街」。渋谷の絵なんですな。渋谷自体は個人的に好きな街ではないのだけれど、夕暮れの都会、という題材は嫌いじゃない。
写真はInstagramの方に。

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第2室へ。
千住博「街・後者・空」はコンクリートの建物がどんと。久々に拝見する初期の頃の作品。
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個人的には木村光宏「兆」と関出「廃園濃紫」がぐっときた。
いずれも抽象画に近い雰囲気ではあるのだけれど、光を落とした第2室でより幻想的で素敵な感じに。


オーソドックスな日本画もあれば、洋画もあり、現代の作品もあり。
なんとも面白いテイストの展覧会だった。


さて、食べにきた推しである。
ミュージアムカフェ・Cafe椿の展覧会オリジナル和菓子、山元春挙「火口の水」モティーフの「みなもの色」。
推しが…推しが和菓子に…!(落ち着いて)
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この時の和菓子が頂けなかったリベンジでもあるし、山種美術館で和菓子のモティーフとして選ばれたのも嬉しいし。勿論美味しいし、幸せ。
写真は上記のInstagramの方に載せた。


目にも舌にも幸せを。

H ZETTRIO Kazemachizuki Tour 2022 レソラピック@越谷サンシティホール

こちらに行くという話を身内にした時に、返ってきた言葉が「あんなところで客が入るの?」だった。
…あの、そんな辺鄙な場所じゃないよ?2路線あるし、県内だと西側の人は多少遠いけど、武蔵野線にアクセスできる県南は決して遠くないし、東京東部の人なら意外と地下鉄経由で東武スカイツリーラインに繋がるよ?
ホール自体も駅近だし…。

そんな書き手、行き慣れた場所である。サンシティ自体も。
サンシティは商業施設を併設したホールだけれど、その商業施設が今のイオンでなくて、ダイエーが入ってた時代から行き慣れてるレベルで。あ、結構古くからある施設なのです。
ホールも昔何度か伺ったことがある。当時はチケットとりやすかったですよ、さだまさし(ぼそ)なお数年に一度いらしてて、今年もいらしていたりする。
なので、ツアー後半戦の日程発表の時にとても驚いて、(日曜ということもあって)絶対伺う…!と真っ先に決めたLive。

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通りがかるのも容易だったので、折に触れてポスターチェックとかしてたという*1
まあ、正直、身内と別の理由で客入りは心配したのだが。…4日後にツアーファイナルin渋谷…その日程で、渋谷から電車1本で繋がってる場所でLive…。いや、平日なので個人的には行けないんだけどね、渋谷。


前置きが長くなってしまった。

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無事に行けた。これだけ引っ張っておいて病欠とかにならなくて本当に良かった…。
例によってセトリ等出さないけれど、1つだけバレそうなネタを。
「そうだサンシティ行こう!」仰ってもらえたの、凄く嬉しかった…!馴染みのあるホールでだと、こんなに嬉しいんだなあって。
ありがとうございました、そして大阪Liveから翌日の関東、お疲れ様でした。


さて。
書き手、今年のLive参加、こちらが元々のラストだった…んだけどなあ…(ぼそ)

*1:2つ目の駅のポスターは本日もあったけれど、1つ目の会場前のポスターは本日もうなかったので、意外と前日まででないと見られなかったものだったりする

東京国立博物館

多分今年最後の総合文化展巡り(国宝展入る気なし)。


先に黒田記念館へ。
今回は写生帖と、初期の欧州の風景や室内スケッチ、でもって、人物の肖像画が多め。
写生帖の素描が味があって結構いいなあ、と。
で、そこから1つ。

七面鳥」。季節ですし(え)あ、でも、書き手多分食べたことないよ。なんか可愛いし。


さて、本館へ。

2室「未来の国宝」に川村清雄「形見の直垂(虫干)」が出ていた。
そうか、未来の国宝扱いかあ。素敵な絵だものなあ…。


3室。
「仏教の美術」は鮮やかな絵が多かったのは、鎌倉・室町時代辺りの展示物が多かったからかな。
因幡堂薬師縁起絵」がなんとなく気になった。
「宮廷の美術」は伝・寂然「法門百首切」の料紙が綺麗だなあとか(お坊さんのお名前っぽいけど「仏教」じゃなくて「宮廷」?と思ったら、寂然は貴族が出家してるのでこちらなのかな)。
古筆切を集めた「古筆手鑑」も美しい料紙のものが多くておおお、だったりとか。
「北野天神縁起絵巻(建治本)断簡」は、仁和寺阿闍梨が牛車に乗ったまま北野天満宮を横切ろうとしたら、天神が怒って(菅原道真、結構祟るよね(あ))牛車の牛が死んでしまった、という牛には可哀想な話なのだが、その牛がとてもダイナミックな倒れ方をしているのが気になったり。…というか、縁起なのに「仏教」じゃなくて「宮廷」?(2度目)
菊モティーフの「流水菊花双鶴鏡」「菊花流水双鳥鏡」、どちらも菊のデザインが綺麗で良かった。
「禅と水墨画」では没倫紹等「葡萄図」が素敵だった。洒脱な感じが。


4室「茶の美術」。
何度か拝見したことがあるものが多かったけれど、目の保養なので良いかな。
初めてなのは「炉縁」。あまり展示として出てこない気がする…。
茶の湯は縁がないから、まじまじと拝見する機会があるのも面白い。


5・6室「武士の装い」も以前拝見したものが多いかな。
「熊毛植二枚胴具足」が暖かそう。


7室「屏風と襖絵」。
渡辺始興「池田宿図屏風」。渡辺始興は先日下記で拝見してる。
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琳派に分類される画家だけど、「池田宿図屏風」は琳派っぽくない。描かれている人物は大和絵の印象を受けた。実際、渡辺始興大和絵風の作品もあったそうなので、多分これはそちらに分類されるのだと。個人的には大和絵の画風は嫌いじゃない。状態が良くないのが気にはなったけれど。
狩野探幽「山水図屏風」は余白の使い方が凄く好き。


8室。
「暮らしの調度」。
日用品は遊具関連、多分拝見したことは何度もあるかな。「源氏絵彩色貝桶」がまあ目に鮮やか。「加留多双六蒔絵提箪笥」や「山水蒔絵十種香箱」は細工が凝ってる。
で、普段は簪だったり文具だったりするコーナー、今回は小判&大判。珍しい展示だなあ。
そうそう、陶器で一方堂焼の「白釉染付椿文茶碗」という、椿の絵付も綺麗で少し茶?が入ったような白の釉薬も素敵な茶碗が出ていたのだけど、これ、仁阿弥道八が関わってるらしいと解説にあって。それでいて「色絵於福香合」みたいな、思わず吹き出すようなユーモラスな女性人形の香合も作成しているので、仁阿弥道八の多彩な才能が面白いよなあ、と思う。
「書画の展開」。
書は相変わらず得意ではないけど、有栖川宮熾仁親王「十体和歌」は格好良かった。有栖川流、でいいのよね。素晴らしい料紙に流麗な字体。
絵は、いきなり狩野探幽の三幅の掛け軸、「漢武帝西王母・長伯房図」。以前も拝見しただろうか。西王母が美しいし漢武帝が堂々としているし。…んん?寄贈が「岡田信一郎」?黒田記念館や明治生命館(先日静嘉堂がオープンしたところですな)の建築家、の?
狩野山雪「双龍図」は迫力もあり、それでも龍の表情はどこかユーモラスだったり、いいなあ。
同じ龍でも円山応挙「龍唫起雲図」はどっしりと。
岡本秋暉「孔雀図」。東京国立博物館、岡本秋暉は孔雀じゃない絵を展示することが多かったけど、とうとう巡り合えた。嬉しい…美しい…。
冷泉為恭「後嵯峨帝聖運開之図」は鮮やかで美しい大和絵
ガラスケースには伝・土佐光吉「源氏物語色紙」と住吉具慶「源氏物語絵巻」のこれまた美しい大和絵が。
こちらは公式の解説もどうぞ。

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あ、そうそう、今回は司馬江漢や亜欧堂田善の、西欧画に影響を受けた絵もいくつか。


10室。
「浮世絵」だけ展示替えだったのだけど、鈴木春信とか歌川広重とかいつもの好きな辺りと、今回は菱川師宣「北楼及び演劇図巻」が面白かった。所謂群像なんだけど、1つ1つ丁寧に、生き生きとした所作で描かれていて、面白い。


13室。
「金工」。正月も展示が変わらない部屋なので、伊勢海老を象った展示とか(明珍宗清「自在伊勢海老置物」も出ていた)、来年の干支の兎の水滴が数点出ていた。


14室「創立150年記念特集 未来の国宝―東京国立博物館 彫刻、工芸、考古の逸品―」。
今回は「青磁盤」。中国の青磁は綺麗だよね、というのもあるんだけど、こちらは川端康成旧蔵で、箱書きされてたりする。箱も展示されてた。


16室「アイヌ琉球」。
今まで拝見したものが多かったかな。個人的には楽しい。
琉球の「ワタジン 紺地菱繋小花模様紅型」が可愛かったなー。


ここから平成館へ寄り道、なのだが。


企画展示室は平成館というより本館にいるイメージ。
だって展示が「創立150年記念特集 高円宮殿下二十年式年祭記念 根付 高円宮コレクション」。
いつも本館2階の展示が、少し広くて明るいところで拡大展示。何が嬉しいって、明るいので写真が結構いけるんだよねえ…。
で、こちらのコレクションって現代作家のコレクションなので、まあとにかく種類が豊富。
正統派もあるけど、やっぱり正統派以外のものが気になってしまう。

だってこれだよ?とんこつ(煙草入れ)がポテトで根付がチーズバーガーで緒締がシェイク。
ちなみにこちら、ポテトだけ作者が違う。というかこの模様は商標的な意味合いでありなのか…

ってこれ、よく見たら「それ」じゃない!来年の干支ー!
こちらを拝見していた形から「ドナルド…」って声が結構出ていたので、分からないで通り過ぎた方、結構いるかも。
他にもたんまり撮影してしまった。面白いよ。


考古展示室もぐるりと。
色々面白い展示があったけれど、「古代の経塚ー三重県小町塚経塚ー」に出ていた石製の光背がとても綺麗だったなあ。白い石に綺麗に彫られていて。


本館に戻って18室「近代の美術」。日本画だけ入れ替わっていた。
速水御舟比叡山」の妙な迫力も素敵だったし、下村観山「修羅道絵巻」はとても鮮やかで格好いい絵巻だった。


外のキッチンカーでちょっと一息入れて。


東洋館。いつもの通り5階から降りていく形。
10室。
「朝鮮の陶磁」は色々素敵だったり面白かったり(動物の土偶は陶磁扱いなんだよね)なんだけど、今回面白かったのは「白磁将棋駒」。日本の将棋の駒とは違う、丸い形に文字が書かれているもの。


8室「中国の絵画・書跡・文人の書斎」は「明末清初の書画」。
余玘「倣劉松年美人図軸」、個人的好みの美人画。眼福。
徐渭「花卉雑画図巻」は前も拝見しているけど、やっぱり綺麗だなあ。


5室。
「中国の染織」は「吉祥の鳥」テーマ。結構鮮やかで、ちょっと文様が込み入ったものが多かった気がするけど、個人的には「紫地向鳳凰丸文様金襴 二人静金襴」とか「白地雲鶴文錦」が好みかな。
「中国 墳墓の世界」は個人的に好きなので普通に楽しい。今回は初めて「緑釉磨臼」を拝見したかもしれない。興味深いんだよね、副葬品。
「中国の青銅器」は「耳杯・炉・承盤」とか「銀製耳杯・鍍金支座」とか、組み合わせて展示しているものもあって面白いなあ。


4室「中国文明のはじまり」。
「黒陶両耳壺」「灰陶黒色暗文小壺」とか、「紅陶鬲」は一度拝見したことがあるかな、
ちょっと変わった形だけど地自体はシンプル、みたいな土器が面白い。


13室。
「アジアの染織」は「アジア遊牧民の染織」…(黙って倒れる)今年最後にツボ展示ありがとうございます…眼福…。
「インドの細密画」。今回はナーイカ(あちらのヒロインの意味らしい。ヒーローは「ナーヤカ」)特集。女性の絵は好きだなあ。綺麗だし。


時間が残り少ないけれど、法隆寺宝物館へ。
4室「木・漆工」は、香木と計量器。
香木は…まあ、展示してるだけだとただの木なんだけども(言うな)。でも、全然違う形をしているから面白いけどね。
計量器は枡とかなんだけど、紅牙撥鏤尺がしれっと展示されていた。いや、確かに尺だから計量器なんだけど、装飾が凄いからねえこれ…。


6室「染織」は特集「古代染織の保存と修理」。
江戸時代や明治時代に保存処理された染織や、現代の技術だとどうするか、等。
法隆寺宝物館の染織だとより大事だよね…。


今年最後ということもあり、久々に全館ぐるりと。
また来年伺いに来ますよ。次は年間パスを更新しなきゃ。

源氏物語と江戸文化@東京都美術館

https://www.tobikan.jp/exhibition/2022_collection.html

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前回の続きのようだけど、一応展示としては別なので。
こちらは江戸東京博物館(現在改修工事のため休館中)のコレクション展。ギャラリーCの隣、ギャラリーBで開催。
こちらは無料展示(で、前回の展覧会と入口が同じなので、無料展示だけ拝見する際には入口でその旨を口頭で伝えることに)。
写真は例外を除きOK。
前後期制。


第1章「王朝文化への憧憬」。
こちらには「十二ヶ月月次風俗図」。狩野養川院惟信と狩野伊川院栄信(十二ヶ月十二の掛け軸、それぞれ半分ずつ描いている)の親子の作品。
木挽町狩野派の江戸後期の作品。
ちなみに個人的に気になっている狩野晴川院養信は惟信の孫、栄信の子。
江戸後期の狩野派、とても丁寧で端正で色彩が綺麗で好き。
特に、今回みたいな王朝文化を書いている絵だと、王朝文化がとても鮮やかで素敵。眼福。
写真もOKなのが嬉しい…。


第2章「源氏物語の大衆化」。
江戸時代に大量印刷された源氏物語と、源氏物語の注釈書の北村季吟「湖月抄」と本居宣長「玉の小櫛」。
ちなみに印刷された源氏物語と「玉の小櫛」は国文学研究資料館蔵で、写真NG。


第3章「「偐紫田舎源氏」と源氏絵」。
著・柳亭種彦、挿絵・歌川国貞の「偐紫田舎源氏」と、源氏物語ティーフの錦絵。
錦絵も歌川国貞(三代歌川豊国名義のものも多いけど)が多いので、国貞お好きな方はたまらんだろうなあ…。
と思ったら、国貞(三代歌川豊国名義)と歌川広重合作の「風流源氏雪の眺」も出てきた。恐らく人物が国貞で、背景が広重じゃないかな。歌川一門だから合作しても不思議じゃないけども…豪華だよなあ…。


第4章「彩る源氏物語」。
源氏物語ティーフの型紙(長板中形型紙)に、その型染で染められた浴衣。
…言われないとモティーフがわからない、でもいいなあと思うデザインが多かった。
あ、「源氏香に菊」は源氏香が分かりやすかったかも。


一番の目当ては「十二ヶ月月次風俗図」だったけれど、章ごとに視点が異なっていて大変面白かった。
前後期で「十二ヶ月月次風俗図」が半年分それぞれ出るので、後期もできれば拝見したいなあ…。


この日はまだ続くのだが。


移動前にミュージアムカフェ・カフェアートで早めのお昼。たまに無性に食べたくなるかぼちゃサンド。

上野アーティストプロジェクト2022「美をつむぐ源氏物語―めぐり逢ひける えには深しな―」@東京都美術館

https://www.tobikan.jp/exhibition/2022_uenoartistproject.html

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この時、東京都美術館は大きな特別展が実施されていたのだが、そちらをスルーして。
そちらのチケットがあると無料で入場できるらしいけれど。こちら単体だと500円。
源氏物語関係の展示はなんとなく気になってしまい、顔を出してみた。
源氏物語をテーマに、近現代のアーティストの様々なジャンルの作品を。
写真はアーティストによってOK。
あ、そうそう、展示リストが貰えるのだけど、
展示リストの後半は源氏物語の各帖のあらすじと、人物関係図までついてるよ。


第1章「和歌をよむ」。
こちらのセクションは写真NG。
書家の鷹野理芳と高木厚人の作品。
正直、文字に関しては良く分からないけれど、料紙がとても美しい…。


第2章「王朝のみやび」。
セクションがギャラリーAとギャラリーCに分かれている。
まずはギャラリーAの方。
玉田恭子はガラス作家。


書籍型の作品とか(既に書籍の形から逸脱しているのもあるけど)、琵琶や貝合わせをモティーフにした作品も。
写真は失敗したので載せられないのだが、琵琶モティーフの「硝琵琶「降臨」」も素敵だったなあ。

青木寿恵はろうけつ染めと手書き更紗の作家。
作品は着物と絵画。

こちらは絵画「調べの園」。タイトル通りの楽器絡みの素敵な絵画。
「パリの若紫」も可愛いんだけど…写真失敗…(遠い目)

で、ギャラリーCの方。
石踊達哉は日本画家。

写真を載せた「夕顔」とか「「玉鬘」の帖より 衣装配り」のデザイン、凄く好きだなあ。
「真木柱」「若菜上」「手習」「「橋姫」の帖より 有明月」辺りも好き。


第3章「歴史へのまなざし」。
守屋多々志は日本画家、というか今回唯一存じ上げてるお名前である。写真NG。
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名前を挙げているのはこの時ぐらいだけど、山種美術館では何度か展示されているのに出会っている。歴史画のイメージ。
「紅葉賀「青海波」」は光源氏と頭中将が「青海波」を舞っている絵で、とても華やか。
「夕霧「落葉」」はなんともいえない表情の女性=落葉の宮。もの悲しく美しい。

渡邊裕公も画家。ただ、画材がカラーボールペン。
そして、細密で、描かれている女性が美しくて強くて、なんともいえない迫力のある絵。

こちらの「千年之恋~源氏物語~」が展覧会ビジュアルになっていたので、こちらを載せるのだけど…他の絵もとても個人的にツボだった。
源氏物語があまり関係ない絵なのだが(でも題材は「古典」といえばそうかな)。
いやもう、ツボな絵が拝見できて個人的に嬉しい…。


ツボ作品もあって、個人的にはかなり満足。
で、関連展示の話に続く。