時々、さんざめく

とるに足りないニワカ趣味話(旅行、美術、酒etc)

配信は便利なんです

…時間が…時間がない…やっと拝見できたあああああ
ototoy.jp
5/5のLiveのアーカイブ配信。
セトリが出てないので詳しくは書かないけど…いや…ボリューミーでした…。
面白かったし格好良かったし超絶だし面白かった(2回)時々一人で大変そうだなってそういうr いいぞもっとやr

アーティゾン美術館

今回も展示は色々と。

最初はこちら。
www.artizon.museum

「写真と絵画-セザンヌより 柴田敏雄鈴木理策」。
元々、鈴木理策(以下、敬称略)は気になる写真家で。
morina0321-2.hatenablog.com
というわけで、こちらの展示もどんな感じになるのか気になり(正直ちょっとイメージがわかない)、拝見しに。
なお、アーティゾン美術館は6階から始まるけれど、こちらの企画は6階から。

思ったよりは混雑していたかもしれない。

「SECTION 1 柴田敏雄 ―サンプリシテとアブストラクション」。
柴田敏雄の写真を拝見するのは初めてかと思う。
なんというか、自然でも人工物でも、「不思議な造形」になるものを撮影する写真家なのかな。例えば、規則正しく何かが並んでいたり、あまり規則正しくないけど同じ形が点々としてたり。
なんとなく、絵画だと現代美術との比較の方がありそうで。
で、各セクション、比較対象の絵画が出ているのだけれど、ここで出ていたのが藤島武二「日の出」「青富士」。
藤島武二、風景画を描くと妙にビビッドになるよね…。肖像画はそんなことないのに。

「SECTION 2 鈴木理策 ―見ることの現在/生まれ続ける世界」。
鈴木理策の、主に自然の中で撮影している写真郡。
フォーカスの場所が面白かったりする…のは、御本人もモネを意識していて、実は「ジヴェルニー」ってシリーズもあるぐらい(ジヴェルニー=モネが居住し、自分の好きなように作成した庭がある村の名前)。
個人的には写真作品自体が大変眼福なのだけれど、その中で雪景色を主体にしている「White」のシリーズで並んで展示されているのが、クールベ「石切り場の雪景色」「雪の中を駆ける鹿」。これは…更に眼福…!

「SECTION 3 ポール・セザンヌ」。
セザンヌの影響をお二人が受けていますよ話。まあ、鈴木理策はまんま「サント=ヴィクトワール山」の作品があるしね。
鈴木理策の初期(2000年前後?)作品が拝見できて面白かった。室内を撮影しているシリーズもあるんだなあ…。

「SECTION 4 柴田敏雄 ―ディメンション、フォルムとイマジネーション」。
コラボしている作品は抽象画が多かったのだけれど、ここでいきなり円空仏が出てきてびっくりする。いや、円空仏は拝見していて勿論楽しいけれども…。

「SECTION 5 鈴木理策 ―絵画を生きたものにすること/交わらない視線」。
まずは鈴木理策の「ミラー・ポートレート」シリーズ。肖像写真のシリーズ。人物撮影しているシリーズもあるんだね…。
ここは展示されている絵画が気になった。ヴュイヤール「鏡の前」、アングル「若い女の頭部」、岸田劉生「麗子坐像」(麗子シリーズでも大人しい方だと思う)、岡田三郎助「婦人像」。どれも違った味でいいなあ…。
あ、そうそう、アルベルト・ジャコメッティ「ディエゴの胸像」があったのだけれど、鏡が一緒に展示されていて。

こんな感じで写真撮ってみたり(アーティゾンは写真OKのものが多くていいよね)。
…って。ディエゴって弟さんじゃないか。
morina0321-2.hatenablog.com
あとは「りんご」という、まんま色々な林檎を映していくシリーズ。でも綺麗。
こちらとの対比はボナール「桃」。


さて、次は5階…で、いきなり展覧会が変わる。
www.artizon.museum

「Transformation 越境から生まれるアート」。
「越境」と「変化」を着眼点に、19世紀半ばから第二次大戦後までのヨーロッパ、
日本、アメリカの美術を展望する企画なのだそう。

「Part 1 歴史に学ぶーピエール = オーギュスト・ルノワール」。
今回の企画は、タイトルについている作家が主体で展示されている。
というわけで今回はルノワールが主体。これは嬉しい…。
写真あまり撮ってないけど(何度も拝見している絵が多い)、唯一撮ったのは「モーリス・ドニ夫人」。ルノワールらしい明るい肖像画なんだけど、モーリス・ドニと交流があったのか、という(ドニは美術批評もやっていて、ルノワールとの対話をしたい、というところから始まったそうで)。


「Part 2 西欧を経験するー藤島武二藤田嗣治小杉未醒」。
同時期に西欧に留学した3名の日本人洋画家が主体。
…ただ、小杉未醒は西洋で池大雅を見て日本画にも傾倒して、早々に帰国して変わった方なのだけれど。まあ、それなかったら黒獅子旗も生まれなかったかもしれないし(ぼそ)(それ別趣味)(デザインした時期は小杉放庵の名前だったかね)。
3名と言いながら、藤島武二藤田嗣治が大部分で、小杉未醒は「山幸彦」だけだったけれど。でもこれが結構面白い。洋画で日本題材を描く作品はなかなか趣があるよね。
藤島武二の「ネミ湖」「蒙古の日の出」は初めて拝見したし、藤島武二の風景画はやはり印象的。

「Part 3 移りゆくイメージーパウル・クレー」。
…ああ、すみません、この辺の抽象画分からない…。一応、目は通したけれど。

「Part 4 東西を超越するーザオ・ウーキー」
ああ、そうだよね、北京生まれでパリに渡ったザオ・ウーキーは確かに「越境」なのか。
ザオ・ウーキーは抽象画だけれど、意外と惹かれたりするんだよね…。
そのザオ・ウーキーはパウル・クレーに影響を受けているのだけど、こちらのセクションで飾られているパウル・クレー「庭の幻影」は色彩が嫌いじゃないぞ。あれ?
あとはジョアン・ミッチェル「ブルー・ミシガン」とか、ピエール・スーラージュ「絵画 1969年5月26日」とかは結構気になった。


4階はコレクション展。
ローランサン「二人の少女」はまあ撮影してるのだけれど、ルオー「ピエロ」は撮影するのは珍しいのかもしれない。でもこの絵、好きだなあ…。不思議な静けさがあって。
そして珍しく抽象画、田中信太郎「羽化」が気になった。不穏な赤の画面。


で。
4階の照明を落とした小部屋で、「写真と絵画-セザンヌより 柴田敏雄鈴木理策」の最後のセクションが。
「SECTION 6 雪舟」。
雪舟と柴田・鈴木両名とのコラボ。
ただ、雪舟の作品よりも、柴田敏雄アメリカのグランド・クーリー・ダムを題材にした、白黒がとても格好いい作品郡とか、鈴木理策の「White」シリーズとか(白がとても眩しい…)、そちらの方が印象には残るなあ。


最後はコレクション展・特集コーナー。
www.artizon.museum

石橋財団コレクション選 特集コーナー展示 ピカソとミロの版画 -教育普及企画-」。
あまり得意ではない範囲だけど、ミロの「犬」シリーズや、「人と鳥」とか、妙に可愛い。
一方、ピカソは一時期リトグラフをやっていた時期があって。

こんなに普通の女性が描けるんだよねえ、となったり。

こんなのもあったり。これ、「カルメン」の挿絵なんだが…。こんな凄い(比喩)カルメン初めて拝見したよ…。


色々な絵を色々拝見できる、面白い美術館ではあった。

光陰礼賛─モネからはじまる住友洋画コレクション@泉屋博古館東京


まずはお昼でした(あ)美味しかった…。

sen-oku.or.jp

というわけで、洋画コレクション展。


入口のホールは写真OKなのだが、彫像が増えていた。


作者は山本芳翠…!?
morina0321-2.hatenablog.com
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あの美しい虎を描く方の、石膏像!?
いきなり珍しいものを見せて頂いている感。


「1 光と陰の時代 -印象派と古典派」。
このセクション、外国人画家が描く洋画。
いきなりルノワール静物(プラム)」とモネ「サン=シメオン農場の道」「モンソー公園」展示してるけど…?
「サン=シメオン農場の道」は初期の絵で、まだ印象派というよりはバルビゾン派らしい。いや、バルビゾン派好きなので全然ストライクだけど。
「モンソー公園」はパトロンの奥様を描いてる作品で…というか…あーって(Wikipedia参照)なったものの、絵は素敵。
で、その間に展示されていた、ヴィクトール・ヴィニョン「田舎の家」。お名前存じ上げなかったのだが、物凄く好み…。ピサロを思わせるなあ、と思ったらピサロと同じグループにいたこともあるそうで。日本には殆ど作品所蔵がないそうな。
で、エルネスト=ジョセフ・ローラン「芍薬」はちょっと点描入ってるかな。こちらも綺麗。
一方、印象派関連が多いかと思えば、アカデミックな肖像画や人物画も。
ソロモン・ジョセフ・ソロモン「野の聖母」は、肖像画はアカデミックな感じなんだけど、背景がちょっと印象派っぽい感じがした。


「2.関西美術院と太平洋画会の画家たち」。
住友家は関西美術院の設立者の一人・鹿子木孟郎を支援していて、実は留学滞在費を出している時に、外国の洋画の紹介もお願いしてたそうな。
それもあって、関西美術院関係者の画家。
更に太平洋画会(現・太平洋美術界)に鹿子木孟郎と、更に関西美術院の設立者の一人である浅井忠も出品していたということもあり、こちらの関係者も。
中心は鹿子木孟郎と浅井忠。
鹿子木孟郎はアカデミックの系列から肖像画が得意で、「加茂の競馬」も「ノルマンディーの浜」もアカデミック系の絵で、これはこれで格好いい。割とはっきり。
浅井忠は油彩1点と水彩5点。浅井忠の水彩が好みなので大変嬉しい…。油彩「河辺の古城趾」も格好良かった…。
気になったのは吉田ふじを「神の森」。前もお名前を出したかもしれない、吉田博の妻。吉田博は太平洋画会の設立者の一人なので、ふじをも参加してたのかな。
「神の森」は神社へ向かう石段と周囲の絵なのだけど、なんというか…絵だけでもしゃんとする感じになってしまう。
そしてもう一つ夫婦の絵が。渡辺與平と渡辺ふみ子。お二人とも太平洋画会。與平は早世してしまったそうで(ちなみに渡辺は妻の姓で旧姓宮崎)、ふみ子「離れ行く心」は、與平がふみ子の肖像画を描いたものを、ふみ子が写したのだという。憂う表情がなんともいい…。
ちなみにふみ子は再婚し(なので、再婚後の亀高文子での名前での作品もあるかも)、結婚後に神戸で洋画塾を開いたりして、長寿を全うされた様子。
仙波均平「静物」の葡萄の感じもいいぞ。


「3.東京美術学校派と官展の画家」。
はい、日本洋画のビッグネームずらり。
岡田三郎助「五葉蔦」、藤島武二「幸ある朝」、山下新太郎「読書の後」と美しい女性(女性だけじゃなく光のさし方含めて)が並ぶ中に、和田英作「こだま」の人間離れした女性(多分妖精?)が並んじゃうセンス。
もうなんというか、暗い中で妙な存在感と迫力が…。
藤島武二は風景画「大王崎」もあって、こちらはこちらで空の色が凄い。


「4.岸田劉生とその周辺」。
周辺と言っても、岸田劉生中川一政のみ。
岸田劉生は好きな作家か?と言われると微妙なんだけど、ついついじっくり見ちゃったりする。
「晩秋の霽日」の穏やかな風景画に、お得意の自画像と、麗子像。
「二人麗子図(童女飾髪図)」は片方の麗子がもう片方の髪を整えてる図。…シュール。いや本当になんなんだ。でも見ちゃう。


「5.20世紀のパリと日本」。
もう少し現代に近い絵。
熊岡美彦「ミモザ」は、ミモザが飾られてる花瓶の重厚さと、ミモザの軽やかさが良い。
岡鹿之助三色スミレ」と熊谷守一「野草」は可愛い。
坂本繁二郎「箱」は…うん、箱、だね。坂本繁二郎、割とシュールな絵を描くよな…。なんとなく幻想的に。
で、香月泰男「ドリルを持つ人」。香月泰男はどうしても暗い絵が多いのだけれど、こちらはまだ辛くはならない感じで、むしろ雰囲気嫌いじゃない。黄土色のキャンパスに、黒い人影。


最後は「【特集展示】住友建築と洋画―洋館には洋画がよく似合う」。
住友家には須磨別邸、という大きな洋館があって、そこに沢山、今回展示していたものも含めて、洋画を飾っていたんだとか。
洋館の模型もある。建築は野口孫市で、野口孫市のスケッチも展示。須磨浦のスケッチが結構素敵。
また、館のどこにどんな洋画を飾っていたか、まで展示されていたんだが、驚いたのは、黒田清輝「昔語り」が飾ってあったこと。
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黒田記念館で下絵があったあの絵だ…。
須磨別邸は空襲で火災・消失してしまって、「昔語り」も運命を共にしたのだが、黒田記念館の下絵にあった解説「完成品は火災で焼失した」はここだったのか…。
で、ここにも浅井忠の水彩「垂水の浜」があるのだが、やはり素敵。
でもって。ここには「詳細が不明」な作家が2名。河久保正名と田村直一郎。前者は途中から消息が不明、後者は本当に経歴が不明…。
でも、絵はいいんだよね。前者は「海岸燈台の図」、後者は「朝陽荒川上流図」「武甲山入口夕陽」。


割と軽い気持ちで伺ったのだけれど、流石に所蔵が住友家だった。良かった…。

続く。

松岡コレクション めぐりあうものたち Vol.1@松岡美術館

朝からやってきたのだが、入ってショックなことに気づく。
コンデジの電池切れ…(遠い目)
東京国立博物館でフィーバーした後なんだから確認しておけよ書き手…。

というわけで、スマホに無音カメラのアプリを入れた。
松岡美術館はシャッター音NGなのよね…。

www.matsuoka-museum.jp
というわけでコレクション展。前期にどうしても来なければならない理由があった。


まずは展示室1。
「中国青銅器 形と用途」。
www.matsuoka-museum.jp
というわけで、饕餮饕餮饕餮!それ以外もあるけれども。
どうでもいいけど、史領匜がグレイビーボートっぽいと思った(え)


展示室4。
陶磁は「二色の美」。
www.matsuoka-museum.jp
最初は白。個人的には絵が描かれているものよりは、シンプルで形が綺麗な「白釉百合口瓶」が好き。
ちょっと離れたところには景徳鎮の白磁が。うむ、流石に地が美しい…。
で、白と黒の二色。サイトにもある「白地黒掻落牡丹文瓶」は白と黒のコントラストが美しい。
そして黒釉。「黒釉銹花瓶」は黒時に暗褐色の花で、なんとも妖しい美しさ。
次は景徳鎮の青花磁器。白地に青で絵付け。「青花アラベスク文扁壺」はアラベスク幾何学的な感じが好みで、「青花龍鳳文瓢形瓶」は龍鳳文が格好いい。
そうかと思えば青い地の「藍地金彩花唐草文盤」に「瑠璃釉魚藻文鉢」。これも素敵だ…。
そして赤。赤の釉薬が面白い絵になっている「青白磁紅釉鳳凰文瓶」に「釉裏紅魚文馬上杯」(ワンポイント金魚みたい)。そしてなんとも言えない青が入った赤の「火焔青管耳方瓶」。


展示室5・6.
絵画は「故きを温ねて」。
www.matsuoka-museum.jp

今回は先に展示室5。
セクション「中国に由来することば・人」で、早速本命が。


こちらを拝見するために来たのよ…。
更に円山応挙「趙飛燕」がとてもお美しい美人画…!

セクション「福をよびこむ花鳥画」。
橋本雅邦「萬年報喜図」はすっきりした構図で良い。
写真NGだったけど、郷倉千靭「八哥鳥」はハッカチョウ(ハハチョウ)の顔や葉が凄く端正で、「宇津羅之親子図」はウズラの巣が光り輝いていて、仏像の光背みたいで。
で、展示室5にある床の間の一角に飾られてる二曲の屏風が…山元春挙「不老萬年図」。もう1つあるとは聞いていなかった!岩のなんとも言えない色がいい…。
で、その後は。



鮮やかな孔雀揃い踏み。これは壮観…。
岡本秋暉「蒼松孔雀図」「牡丹孔雀図」、荒木寛畝「老松孔雀之図」。
岡本秋暉は勿論素晴らしいけれど、個人的には荒木寛畝の孔雀、かなり好きなんだよなあ。
その横の荒木寛畝「紅梅双鴨図」は紅梅が美しい。

展示室6もセクション「福をよびこむ花鳥画」が続く。
狩野探幽の、平台に広げられた「絵師流書」と掛軸「牡丹に雉、尾長」。探幽も好みは分かれたりするけど、この2点は個人的には結構好き。
続いて今尾景年「柘榴錦鶏図」。錦鶏は相当変わった色ではあるのだけど、尾羽の書き込みの細かさとか、細部にまでいきわたっているというか。
橋本雅邦「芦双鷺」は芦の葉が非常に綺麗。

セクション「とこしえへの願い」。仙人とか神の世界、かな。
寺崎廣業「初平起羊図」が気になる。「初平起羊図」というのは、黄初平というひとが修行して、叱りつけたら石が羊になって起き上がった…という伝説を元にしているのだが、描かれている初平の表情がどうにも曲者っぽくて(え)なんだろうこの絵…。
下村観山「蓬莱」は、雲から館と、大きな松の景色なんだけど、遠方の山の描き方も含めて素敵だなあと。


後期も時間があれば足を運びたい。
その時はコンデジの充電と、リピーター割引券を忘れずに(前回捨てちゃったからな…)。


続く。

東京国立博物館

キッチンカーでお昼を済ませ、いつもの通りに総合文化展ゴー。

本館2階へ。
2室は国宝の部屋だけど、今年は(秋に国宝を一気に展示する展覧会があるのもあって)「未来の国宝」。
で、今回は上村松園「焔」。
初めての拝見ではないけれど、ここまで色々拝見してきて、松園の絵では特に異質と思わせるこの迫力のある絵よ。堪能。

5・6室「武士の装い」。
「直垂 白地藤立涌模様顕紋紗」が夏の衣装なんだけど、白…というか薄い茶の地に模様を織り出していて(顕紋紗というらしい)、一瞬地味に見えるけど実は華やか、という豪華な直垂。格好いいなあ。

7室「屏風と襖絵」。
今回は水墨の山水画。涼やかさは梅雨時期を意識して、みたい。わかる。
海北友松「山水図屏風」はダイナミックで素敵。
久隅守景「山水図押絵貼屏風」は、小さな絵を屏風の一曲一曲に装幀されているというもので、1つ1つの絵が美しい(ただ、普通の屏風とは異なって、屏風を遠くから拝見すると、ちょっとごちゃっとしちゃうかも)。ああ、久隅守景って清原雪信のお父様なのか!
morina0321-2.hatenablog.com

8室。
まずは「暮らしの調度」で衣装変更。
「単衣 鼠絽地笠杖砧風景模様」の鼠地が格好いい…。
「笠杖」は能「弱法師」、「砧」はまま能「砧」を表す図柄なのだそうな。
でもって「書画の展開」。
英一蝶「花鳥図」は…左隻、何の鳥…?頭に丸い冠がついてる…。
揖取魚彦「鯉滝登図」は、鯉が滝に登る表現が面白い。
揖取魚彦は国学者で絵は余技だったそうなんだけど、
こういう発想するのも面白いなあ。
岡本秋暉「四季花鳥図屏風」はところどころ端正、ところどころざっと描いてあって、
これはこれで面白い…けど、東京国立博物館で拝見する岡本秋暉、
孔雀の絵が出てこないのは何故なんだ…。
松村景文「青梅図」の梅の感じもいいなあ。

9室「能と歌舞伎」は能「杜若」。時期ですなあ。
杜若をあしらった衣装は素敵だけれど、
ちょっといくつか…修繕が必要そうなものが…。

10室。
まずは江戸(衣装)。
普段衣装が入っているケースに、布が飾られている。小袖裂が2点。が、「紅綸子地蔦岩松草花模様」も「黒紅綸子地草花雲模様」も、とても素敵だった。
今回は他の模様も面白くて、「小袖 白黒紅染分綸子地熨斗藤模様」のライン状に入っている花の模様に、黒(色が褪せてるのか、本当の黒ではない)地にビビッドに白が入ってるとか。
「小袖 白綸子地鼓藤模様」の円状の藤とか、「小袖 白茶縮緬地桐石畳模様」の石畳は、青の菱形が白茶地に並んでいて、モダンで。楽しい…。
江戸(浮世絵)は、相変わらず鈴木春信とか歌川広重とかだけど、歌川広重の魚づくしシリーズは、普通に魚美味しそうだなって(お昼直後ですよね…?)

特別1室・2室の「東京国立博物館の近世仏画―伝統と変奏―」。
鶴洲霊翯の「観音変相図」を拝見に。やはり美しい。

1階に降り、12室「漆工」。
「萩螺鈿鞍」格好いいなあ。

14室は特集、「創立150年記念特集 収蔵品でたどる日本仏像史」。
仏像は詳しくないけど、円空仏や木喰仏、佐藤朝山「龍頭観音像」は楽しかったり綺麗だったり。


続いて一休み入れてから、東洋館へ。

5階から。10室。
「朝鮮時代の美術」でトンダリという服が。軍服なんだね。身体がオレンジ色で袖が赤で、凄く目立つ。

9室。
「中国の漆工」が珍しく気になったかなあ。朱漆少なかったからかもしれない。
朱漆でも凄く綺麗な形なのに、「朱漆稜花形唾壺」って唾用…となったのはあったけど。

8室。
「中国の絵画」は呂健「崑崙松鶴図軸」の鶴の羽が綺麗だとか、呂紀「四季花鳥図軸」は美しい花鳥画だなあ、とか。
ちなみに呂紀と呂健は血縁っぽい。
朱偁「花鳥図冊」「白鷺図扇面」も割と好き。

5室。
「中国 墳墓の世界」と「中国の青銅器」が今回混じっている。
というのも、「中国の青銅器」はいつも大型の青銅器の壺(饕餮とか)が真ん中のケースに飾ってあるのだが、今回そこにあるのが三彩だから。墳墓の世界と区別がつけづらい…。
とはいえ、三彩好きだから嬉しいのだが。


今回女子が多かったので、好み(?)だったのを置いていく。
ちなみに青銅器の壺は、いつもは青銅器の小さな物品が展示されているところに配置されていたり。
「中国の陶磁」。白磁青磁が主。シンプルで楽しい。
「茶葉末双耳壺」が本当に茶葉の色をしてて、凄く面白かった。

ところでこれは陶磁にあっていいんだろうか、の孔雀石硯山。綺麗だけど陶磁…?
「中国の染織」は基本、好みのものが多いので割愛。たのしい。

4室「中国文明のはじまり」。
蜻蛉玉可愛いなあ、と思いながら眺めていたり。
あ、古代の瓦が並んでいたところがあったのだけど、なんか綺麗なのが1つあるな、と思ったら明時代の「緑釉龍文軒丸瓦」だった。古代の瓦と比較対象だった様子。

1室「中国の仏像」が展示替えになってた。1年に1回ぐらいだっけ。
「菩薩龕像」が気になる。
壁面に囲んだ中に像を彫ることを龕像というらしいのだけど、
なんか中の仏像の表情が素朴で良かった。

久々に地下に。
12室。
「インド・東南アジアの考古」は、やっぱり他の考古では見ないようなのが出てくるので面白い。「土製施文具」みたいな文様をつける道具とか。
「東南アジアの陶磁」は、黒釉とか鉄絵とかが個人的に好きで。あ、「青花鹿山水文大皿」の鹿の絵がとても印象的だった。格好良い。
「東南アジアの金銅像」は、なんというか…とりすましたような表情のタイの如来坐像が気になる…。

13室。
「アジアの染織」はインドの染織。書き手の好みは幾何学系柄の「パトラ 赤紫地花文様経緯絣」「茜地菱幾何文様更紗」になるかなあ。
「インドの細密画」は「中庭を横切る乙女」が気になった。構図が気になったのかも。
「アジアの民族文化」は「台湾パイワン族の生活文化」。

今回拝見した展示で一番ホラーなアレ。名前もそのまま「人面付き椅子」。まあ、パイワン族、首狩りするしね。「雲豹皮衣」でも首が等間隔に並んでる絵があるしね…。


法隆寺宝物館も行く。

4室の「金・木工」は仏具。「仏舎利」が綺麗だった。

6室。
「染織」は相変わらず布がよく残っているんだが、「紫地円花文錦包裂」はほぼ完全に残っているなあ、と思ったら、鎌倉時代のものだった。「紅地菊桐文錦裂」も室町時代
そりゃあ残るよなあ(時間感覚がおかしくなってる)。


結局1日、東京国立博物館にいてしまった…。

沖縄復帰50年記念 特別展「琉球」@東京国立博物館平成館

www.tnm.jp

展覧会の内容的に、こんにちはしますよね、という。
展示内容が結構変わるみたいなんだけど、流石にそこまでは追えない…。

「第1章 万国津梁 アジアの架け橋」。
琉球は12世紀ぐらいから交易が盛んだったようで(中継交易)。というわけで、船の図とか地図とか、貨幣とか、その時の交易物とか。
貨幣は中国銭もだけど、ローマ帝国貨幣とかオスマン帝国貨幣とかが。日本国内で出土したのは沖縄だけだそうな。
交易品だと、中国のものらしい三彩鴨形水注が可愛かったり、クリスが出てきたり。南方交易があったんだろうなあ…。

「第2章 王権の誇り 外交と文化」。
第二尚氏時代のアレコレ。この章が一番ボリュームあり、第1会場の半分以上と第2会場に跨っている。文化が花開いた時期なんだろうなあ。
まずは王家関連。家系図とか、政治系の文書とか、王家の宝物とか。
それから絵画。琉球は中国の影響が強いせいか、花鳥画とか山水画が多い。
でもって楽器。長線(三線っぽい弦楽器)に哨吶…ああ、これ「チャルメラ」なんだ!形状的にラッパだとは思っていたけど。
でもって茶器。琉球は喫茶の文化があった(中国から入ってきた)んだね。黄天目(小堀遠州所蔵品だったらしい)とか、褐釉天目が素敵。鉄軸灰釉流掛双耳水差のどっしりした焼き締めもいいぞ。
後は書とか(これも中国っぽい)、更に螺鈿とか漆器とか。
漆器は彫漆とか、更に独自の発展をした「堆錦」という顔料を混ぜたものとか、更に密陀絵も。密陀絵は漆器に顔料で絵を描いているもの(顔料に密陀僧という酸化物を加えるので密陀絵と言うそうな)。「朱漆花鳥密陀絵沈金御供飯」はとても美しい…。
そしてやはり外せない衣装。
www.tnm.jp
芭蕉布!桐板!苧麻!…紅型より絣の方が好きなんだよね(あ)
「浅葱地手縞織絹衣装」の手縞の柄も素敵だったなあ。

さて、第2会場にも続く第2章なのだが、実はこのセクションが写真OK。
結構な枚数の衣装(一番好きなのは「桃色地経縞絹芭蕉衣装」)に螺鈿、衣装の文様のパターン見本がまとまってる「御絵図帳」。
そして1ケース、妙に人だかりが。しかも女性が多い。
…あ、刀剣(納得)


実は平成館のロビーに展示もあったりする。このアカウントは詳しくないので「へー」ぐらい。
でも、「青貝螺鈿鞘腰刀拵」(号「北谷菜切」)は、螺鈿の鞘も柄も笄も美しかったなあ。

「第3章 琉球列島の先史文化」。
いきなり歴史が戻ったよ。
で、驚いたのは、一番最初の展示が、戴いたリストに載ってない。でも展覧会サイトの代表展示物としては載っているので、どういうことだろう…となったり。
ともあれ、「蝶形骨製品」。ジュゴンの骨で、複製模型も出ていたんだけど、立体的な蝶の形になるようになってる。
やはり海のものが多くて、装飾品にはタカラガイやサメの歯を使っていたり、貝斧(シャコガイで作成)や貝匙(ヤコウガイ螺鈿の材料の貝で作成しているのでキラキラ)とか出ていたり。
そうかと思えば、九州の市来式土器が沖縄で出土していたり、糸魚川産ヒスイや腰岳産黒曜石で作られた装飾品もあったり、銭の類も出ていたりするので、本土や中国とも交流がありそう。
こういうのも面白いよね。

「第4章 しまの人々と祈り」。
民間のお祭り(ハレの日)に使用する物品や、葬儀関連、更に琉球神道関連も。
まずはハレの日。衣装「紺地格子に緯絣芭蕉桐板衣装」は赤地に紺の格子が絣になっていたり、「紺地御絵図柄絣苧麻衣装」は藍染めの「宮古上布」で、「黄色地御絵図柄絣紬着物」の絣も可愛くて。
あとは衣装じゃないけど、「紺地手花芭蕉木綿手巾」は手花の柄が可愛くて。
なんかどれもいいデザインだな…と思ったら、4点とも日本民藝館所蔵。
…好みのデザインを所蔵していらっしゃるなあ、ここは…。
葬儀関連だと、恐らく骨壺に使われてたであろう大きな壺と、厨子甕(琉球は洗骨という葬制があるのは存じ上げている)。
壺はパナリ焼。パナリは新城島の別名で、新城島上地島下地島の2つで成り立っているので離れ=パナリ、らしい。どっしりとした感じの存在感のある壺。
琉球神道関連だと、ノロ関連の展示や、斎場御嶽からの出土品。
斎場御嶽は「せーふぁーうたき」と読む。御嶽は祭祀を行う施設、斎場御嶽琉球王国所有の御嶽。王家の女性が聞得大君ノロの最高位)に就任して儀式を行う。
儀式用のハビラハギギン(布を繋ぎ合わせて作った衣装)が凄いデザインで面白い。
玉ハベル(ハビラとかハベルは蝶の意味らしい)・玉ダスキ・玉ガーラのような装飾品も面白い。玉は色ガラス玉なのかな。

「第5章 未来へ」。
ここまで展示物を拝見してきたけれど、
琉球は特に戦争で、沢山のものを失っているので、最後は復元品の展示物。
morina0321-2.hatenablog.com
数か月前にも関連展示が出ていた。
www.nhk.jp
日曜美術館でも先日復元についての放送があったよ。

恐らくさわりだけなのだろうけど、勉強になる展覧会であった。

特設ショップは色々あったけれど。


書き手が買ってきたものはアンテナショップ的な。泡盛も売ってたよ。

余談。


刀剣男子もあったけれど、すぐ傍にこういう展示もあった。朝ドラ見てないけど…。


場所が場所なので(何が)、続く。

コレクションルーム 特集「絵になる京都」@京都市京セラ美術館

kyotocity-kyocera.museum

建物凄いなあ…。

京都市京セラ美術館。ネーミングライツで京セラの名前を冠してるけど、市営美術館なのね。
この日は特別展が3つ(1つは前回挙げた森村泰昌)。だからか、かなりの混雑具合。
それを全スルーしてコレクションルーム。
…まあ、特別展の1つはポンペイ展だったんだけど。
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コレクションルーム、一番最初の作品だけ写真がOKだった。
菊池芳文「春の夕・霜の朝」。
菊池芳文といえば、東京国立近代美術館の「小雨ふる吉野」の桜の絵がとても素敵であるのを思い出すのだが。
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「春の夕・霜の朝」も、とても美しい桜の右隻と、寒々しさが美しい霜の左隻。

まずは「春から初夏へ 萌立つ季節」。
久保田米僊「雨やどり」谷口香嶠「實方花下避雨図」竹内栖鳳「驟雨一過」辺りはなかなか好みかなあ。
おっと思ったのは井上流光「藪」。緑の葉の色がなんともいえない。存じ上げないお名前だったので軽く検索したら、山元春挙の弟子。春挙とは画風は違うのだけど、素敵な絵。
あ、あと、ここで再会したんだ、菊池契月「散策」。
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こちらの所属だったんだね。

釉薬の彩り 宇野家の作陶」。
宇野仁松から始まる陶芸作家の家系が作り出す陶器、なのだが。
特に初代&二代宇野宗甕(初代が仁松の息子さん)が作成した、血の色のような赤い器。辰砂。この色、好みなんだよね…。

「絵になる京都2 鮮彩な工芸」。
ここは絵…じゃない。木版や彫金もあるけど、多いのはろうけつ染め。
伊砂利彦「平等院」、凄い格好良かった…。色も凄い格好良い。赤褐色というか。

「絵になる京都3 光そそぐ風景」。
まずは水彩が2つ。
浅井忠「若王子風景」は流石に素敵である。
長谷川良雄「糺の森桧垣茶屋」も素敵。長谷川良雄は初お目見えした気がする。いいなあ…。
で、やっぱり暗い須田国太郎「八坂の塔」「祇園石段下」。でも気になるんだよね。不思議。
太田喜二郎「夏の昼」は牛が良い感じ。
で、伊藤快彦「鴨川真景図」がパノラマな感じで良い。「出町柳」もいいよ。

「モチーフとしての京都市美術館」。
ここが森村泰昌の作品が並んでいる。特別展との絡みなんだろうね。
実は途中の階段で写真撮影できるところがあって、そこで森村泰昌リタ・ヘイワースになりきって作品を作ったものがある。
階段で写真は撮らなかったけど、撮ったとして、森村泰昌より綺麗になる気がしない(そこ?)
(なお、書き手は不勉強なのでリタ・ヘイワースがどんな方か分からなかったのでググって、「ショーシャンクの空に」に繋がった(多分それ違う)(「刑務所のリタ・ヘイワース」読んでるはずなのに覚えてないなあ…(ぼそ))

「魅せる初夏の工芸」。
羽田登喜男「上代紬地友禅訪問着「花心」」は目の保養。
楠部彌弌「彩えん(えんは土扁に延)花宴」は菖蒲が綺麗。


地元にゆかりの作家が多いせいかな、知らない作家の名前が多めで、それはそれで面白かった。